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「670億円超の不正USDCを凍結できなかった可能性」ZachXBT氏がサークル社批判

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 2022年以降のサークル社の未凍結不正資金を約4.2億ドルと推計
  • ドリフトハック事件でUSDC2.3億ドルが6時間・100回超の送金で洗浄

不正資金の凍結対応で批判

オンチェーン分析で知られるZachXBT氏は3日、複数のハッキング事件で、米ドル建てステーブルコインUSDCを提供するサークル社が、充分な資産凍結などの対応を行わなかったとして批判する投稿をした。

同氏は、サークル社は強固なコンプライアンス(法的遵守)プログラムを持つ企業として宣伝されていると指摘している。

また、そのトークン・コントラクトには「凍結・ブラックリスト」機能が含まれ、利用規約では疑わしい不正行為者に対して「単独の裁量で」アクセスを制限する権利を持つとされているとも続けた。

そうした中、2022年以降、サークル社が凍結できなかった不正資金は、推定4億2,000万ドル(約670億円)以上におよぶ可能性があるとしている。また、15の事例で不正資金に対して最小限の行動しか取らなかったとも述べた。

直近の事例としては、4月1日にソラナ(SOL)基盤のドリフトプロトコル(Drift)へのハッキングで450億円相当の資金が流出した事件を挙げている。

犯人はソラナからイーサリアム(ETH)のブロックチェーンへと、2億3,200万ドル超のUSDCを移動。6時間にわたって100回以上のトランザクションで行ったものだ。ZachXBT氏は、犯人がサークル社のネイティブブリッジを使って資金洗浄していたにも関わらず、USDCは一切凍結されなかったと指摘する。

事件の経緯・原因の詳細はこちら:450億円相当のドリフトハッキング、不正流出の手法は?

仮想通貨ソラナ基盤の分散型取引所「Drift」が約450億円規模のハッキング被害を受けた。ソーシャルエンジニアリングなどを組み合わせた高度な手口が使われた可能性が高い。

ネイティブブリッジとは

異なるブロックチェーン間で資産を「公式ルート」で移動させる仕組みのこと。たとえば、ブロックチェーンA上の資産を焼却(バーン)し、その分をブロックチェーンB上で新しく鋳造する。

ZachXBT氏は、さらに過去のCetus Protocol、Mango Markets、Nomad Bridge、仮想通貨ウォレットLedgerなどを狙った攻撃も事例に挙げた。USDTを提供する競合のテザー社などと比べてサークル社の対応は遅れたり、ブラックリスト化や資金凍結を行わなかったとしている。

様々な事例を挙げたうえで、「サークル社には十分なツールとリソースがあり、より良い対応ができたはずだ。しかし、実行していない」と述べ、米国で規制された公開企業として改善する義務があると呼びかけた。

「サークル社は優れた製品を作っており、私自身もUSDCを保有している」としつつ、3年間にわたる繰り返しの不作為の結果、公表された事例のみで、仮想通貨エコシステムから9桁規模の資金が失われたと訴える格好だ。

サークル社のコメント

サークル社の広報担当者は「当社は規制された企業であり、制裁措置、法執行機関の命令、裁判所命令を遵守している」として、次のようにコメントした。

当社は法の支配にのっとり、ユーザーの権利とプライバシーを強力に保護した上で、法的に必要とされる場合には資産を凍結する。

ドリフトプロトコルの事件は、仮想通貨エコシステム全体において、共有セキュリティ、説明責任を強化し、法的に連携する必要性を改めて浮き彫りにした。

一方、法律専門家の一部からは、法執行機関の命令なしに行動した場合、サークル社が法的責任を問われる可能性があると指摘する声もある。ZachXBT氏の告発は、ステーブルコイン発行者がどこまで自主的に動くべきかという問いを業界に突きつけるものである。

関連記事:米サークル決算、USDC流通高72%増 競合テザーは2カ月連続で縮小

仮想通貨ステーブルコイン発行会社のサークルが2025年第4四半期決算を発表し、売上高は前年同期比77%増の7億7000万ドルを記録した。調整後EBITDAは412%増と急拡大し、株価は30%超の上昇を見せた。

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