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今年も俺はやって来た!

作者: 紅p

 さて、今年もやって来てしまった……。

※「第7回小説家になろうラジオ大賞」参加作品です


 今年も俺はやって来た。

 昨年より四日ばかし早かったがやって来た。

 だが俺がやって来ると毎年 皆が同じような態度をする。

 そうだな、かぶっている物を押さえて顔を隠したり、体ごと背けるって奴もいる。

 はっきり言って……感じ悪い!

 俺は傍を通っただけだぞ?

 俺が何したって言うんだ?

 ふん、まあいいさ。

 そんなものはいつもの事だから、いちいち気にしていられない。

 だが、ひらき直った俺はまた、こんな事をしてやった!

 並んで駐輪していた自転車を全て薙ぎ倒す!

 ドアを押して出て来ようとした奴の邪魔をする!

 電車、バスといった公共交通機関を遅らせる!

 ゴミを巻き散らす!

 短いスカートをはいた奴のそれをめくり上げる!

 まあ、これは喜ぶ奴もいるのだが。

 ふっ……。極めつけは人が持っている物を遠くまで飛ばしてやったぜ!

 面白いぐらい飛んで行やがった。

 特に帽子がよく飛ぶ事 飛ぶ事。

 何かそれに続いて変なものも飛んで行った気がするが、まあこの辺にしてやろう!

 これだけの事を仕出かせば、きっと明日は大ニュースだろうから……。

 そんな俺が帰ろうとすると、気になる男女がいた。

 どうやら女はあれを待っているのに、男の方がだらしないようだ。

 見てみろよ、あの女の潤んだ目。

 それに気付いている癖に男は何も行動しねえときたもんだ。

 見兼ねた俺は最後に一つお節介をやいた。

 そう! その男の背を思いっきり押してやったのさ!

 すると、その男と女はくっついた。

 ふっ……後は自分達で好きにしな!

 そう言い残した俺はその場を後にした。

 だが、そんな俺の所にその男と女のこんな話が舞い込んで来た……。

「昨日の風、凄かったね?」

「ああ、凄かったな」

「でも、そのおかげで告白する有機、出たんでしょ?」

「へへ。まあな」

「じゃあ、木枯らし1号に感謝しなきゃね?」

「そうだな!」

 そう、俺の名は『木枯らし1号』。

 毎年晩秋から初冬にかけてやって来る北風だ。

 だが、勘違いすんじゃねえぞ?

 俺はどこにでも現れる訳じゃない!

 ちゃんと決まった場所にだけ現れるのさ。

 そんな俺が現れると、色々と迷惑をかけちまうみたいだ。

 だから、俺が近くに来たら皆、あんな態度をするのさ。

 だが、そんな俺でも少しは役に立ったようだ。

 珍しく、感謝なんかされちまったぜ。

 恥ずかしいから俺はもうここを去るが……。

 やい、昨日の男!

 もし、来年、俺がやって来た時だらしねえ態度してたら、その時はどこまでも吹き飛ばすからな!

 覚えておけ! 『木枯らし1号』より。

 まずはここまでお付き合いくださり、ありがとうございます!

 と言う事で、今回は『木枯らし1号』を題材にしました!

 一応参考までに……。

 『木枯らし1号』とは?

 季節が秋から冬へと変わる時期に、初めて吹く北よりの強い風のことを言います。具体的には、10月半ばの晩秋から11月末の初冬の間に、初めて吹く毎秒8メートル以上の北よりの風のことです。気象庁では、東京地方と近畿地方でこのような冬になったことを感じさせるような風が吹いたとき、「木枯らし1号」のお知らせを発表しています。この強い北風は冬型の気圧配置があらわれたときに吹きます。 by 気象庁HP

 …てな事なんですね。

 そして、今年2025年では東京地方、近畿地方では11月3日にこの発表がありました。

 双方とも昨年より4日早かったとの事です。

 そして、今回作品にしたようなものはかわいいもので、

『木枯らし1号』は甚大な被害を起こす事もあります。

 まあ、突風全体に言える事なのですが……。(汗)

 十分気をつけなくてはいけませんね。

 こんな『木枯らし1号』は冬の訪れを知らせる風です。

 これが吹いていたという事は、もう季節は1か月前から冬だった……。

 どうりで寒かった訳ですな! えへへ♪

 しかも本日2025年12月3日より今シーズン最強寒波の到来みたいですよ。

 皆様、寒くなっちゃってますので、どうぞご自愛くださいね。 by 紅p☆

 



 

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