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今宵は星が、とても綺麗ですね…。
そんな夜に、
私は、『アナタ』をいつまでも、
私の話に拘束させようとは思いません…。
ワン エピソードです。
私が語るのは、あとワン エピソードだけ…。
私には、兄がいまして、
兄は社会人になると、
実家を出て一人暮らしを始めたのですね。
それで、
かつて、兄がいた部屋が私の部屋になったわけです。
兄は整理整頓をして、
私に部屋をあけ渡してくれたのですが、
デスクをそのまま、兄は置いていきました。
それで、
ある時、そのデスクの引き出しに、
パケモンカードが100枚くらい入っているのを、
私は見つけたのです。
当時、ニュースを見ていた私は、
パケモンカードは、それは高値で、
取引される物もあるということを
知っていました。
それで、
独断にて、
その100枚を近所の、
そういったカードを売買する御店に、
持っていったんです。
そこの店員が査定して、
こう言われました。
「とても古いカードで、どれも値打ちは、ありません。
御客さん、いらないなら、こっちで、もらいますよ。」と…。
パケモンカードが、
1枚10円とかで、棚に置いてあるのを見た私は、
「私はパケモンカードで遊ばないので、
それでいいです♪」と言い店を出ました。
後日のこと…。
兄が久しぶりに帰省して、
私に、
「俺のデスクにあった、パケモンカード、知らない?」と聞いてきたので、
私は己の行いを事実そのまま、兄に話しました。
すると、兄は怒りました。
激怒しました。
そんな兄を見たのは、私は初めてでした。
兄は、私が勝手に、そのようなことをした、というのに怒ったわけでは、ないのです。
パケモンカードは、古いから価値がない…とかは、ない!!と説明してきました。
つまり、
私が店員に、
「御客様、このカードには、何の価値も、ありません…いらないなら、ただで引き取りますよ…。」を鵜呑みにしたことに腹を立てたのでした。
何年、社会人、やってるんだ!!?
価値がないと言われたなら、
そのまま、持ち帰ってこい!!!!
初版のピカドンのカードなんて、
300万で買う人いるんだぞ!!!!!!…と。
だから、私は兄に言い返しました。
自ら、ろくに見もせず、100枚のポケモンカードを査定に出した私でしたが、
兄に言いました。
「兄さん、ピカドンは、いなかった!
他のパケモンは、わんさかいたが、
100枚の中に、ピカドンだけは、いなかったよ!!
神に誓って言う!!!」
《おわり》