尖らせた膝こそが愛のなんたるかを知ってる
タイトルをDメロにもってくるとゆうこころみ。
薄手の毛布にくるまって
共感以外を積みあげた部屋から
モニターひとつで繋がれる世界は
膝まで濡れない浅瀬だと嗤われた
深手の疵なら負うけれど
憐憫以外を塗りこんでくれたら
ぬくもりひとつで繋がれる他人は
膝まで濡らしたふしだらと嗤おうか
生皮を剥いで擦りあう摩擦熱だけを
愛と呼ぶには感傷的になりすぎた猿たちの
病巣になまくらのメスを入れろ
だけどもぼくは
愛したい 愛されたいと歌うし
それでもきみは
愛してほしい 愛させてほしいと叫んだ
安手のドラマを演じては
懇願未満でおしあてた胸には
思惑幾つも蜷局巻く海蛇
膝で蹴散らしてやるんだと意気込めば
泥水を啜り永らえた生き残りだけを
愛と呼んでも抽象的になりすぎた概念の
断層はモノクロの虹のようで
だけどもぼくは
愛したい 愛されたいと祈るし
それでもきみは
愛してほしい 愛させてほしいと嘆いた
尖らせた膝こそが愛のなんたるかを知ってる