表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

色んなひとがいるのにみんなに『同じ』を求めるのはおかしい

 最近、SNSなどで、よくこういうのを見かけます。



お客「あ、この店のおすすめってある?」

店員「味噌ラーメンが人気だよ。口に合うかはわからんけど」


お客「なんでタメ口なの?」

店員「だってあんたがタメ口だからだよ」



 お客様は神様ではない──

 確かにそうだとは思いますけど……

 店側のひとはお金を貰っているのだから、いわば『お客様は旦那さま、私は執事』ぐらいがいいんじゃないのかなぁ? って思います。




 私は大型トラックのドライバーをやっております。


 この仕事をやっていると、現場の方同士はタメ口がふつうです。


 初めてあった現場のひとにこんなふうに話しかけられます。ちなみにうちのほうがお金をいただいてるので、先方がお客様です。


「おお、来たか。あそこに車着けて、リフトマンの指示に従ってくれ」


 それに対し、ドライバーの方の話し方はさまざまです。

 私のようなコミュ障や、サラリーマンから転職された方などは丁寧語ですが──


 長年この仕事をやっているおじさんドライバーなどは、次のように返します。


「えー? リフトマンおらへんよ? どこにおるん?」


 また、私がよく積み込みに行く倉庫のリフトマンさんの喋り方は、次のようです。


「あっ。彦根行きですねー? 承知しました。しばらくお待ちくださいませ」


 こっちがなんだか申し訳なくなるような丁寧口調。


 かと思えばみんなから評判の悪いようなリフトマンさんもいらっしゃって、その方は何を聞いてもムスッとしていて何も喋りません。

 もしかして喋れないのかな? と思っていたら一言「わかっとる! チッ!」とか不機嫌そうに怒鳴られます。


 でもある時、私がその不機嫌リフトマンさんにチョコレートをあげたことがありました。

 おじさん、嬉しそうな笑顔になって、私に言いました。


「ありがとう」




 世の中には色んなひとがいます。

 そのひとに合った喋り方をします。

 高級レストランでタメ口はまずいでしょうが、ラーメン屋さんとかだったらむしろタメ口のほうが好感をもたれるかもしれません。


「人それぞれだよ」「色んなひとがいるから気を遣ってあげなきゃ」と口にするひとほど、自分の好き・嫌いを他人に押しつけるような印象が私にはあります。

 あなたの好きは私の好きじゃないよ。だから押しつけるな、みたいな……


 それこそ色んなひとがいて、色んなやり方、考え方があるのだから、「色んなひとがいるからなぁ……」でいいんじゃないでしょうか?

 そのことを認めて、他人が自分の嫌いなやり方をしているのを見ても、それを拒絶するのはおかしいと、少なくとも私は思います。


 みんな『同じ』じゃないんだから。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
後述のとおり、人を気使うのではなく人の性質を気遣うべき、”こうじゃない?”という主張は人の性質だし、あなたの性質ではないし他人に影響される論理はない。(もちろん、あなたが他人に影響受ける論理はある。)…
以前に年齢を聞かれて答えたら嫌な思いをしたことがあって、それが結構ショックでして。 いえ、相手に悪気があってのことではないのです。それは分かっているんですが…… 最近も聞かれたのでその時は誤魔化しまし…
まぁ車の運転下手糞なやつとか自分勝手な運転するやつと同じだね、ダメとは思いつつも同じじゃないと社会が回らないから困っちゃうね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ