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世界でも注目されている元プロゲーマーは、隣の幼馴染のせいでVTuberになる  作者: 白崎奏
3章 VTuberの開花

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第66話 思わぬ参入者

『疲れたああ』


あれから結構色々やってかれこれ1時間半、

俺も疲れが少しずつ出てきたかもしれん。


横で彼女は椅子にもたれてる。

もはやプライベート感覚で居るようにも見える。


「流石に疲れたしゲーム終わるか…」



そう思ってると、ある一人からDMが来た。

〈配信行っても良い?〉

とのことだ。


夜音に見せると、静かに、少し嫌そうな顔でうなずいた。



俺はいいよと伝えて、立ち絵を貼る準備をする。



「えっとね。終わろうとしたんだけどゲスト来たわ。」


ー急だなw

ーまあネスイの配信って急が多い

ー誰?

ーその情報知らん

ー今即決したんだろうな

ー間違いない

ー誰だろ

ーまあネスイと絡んでる奴なら

ー加えてプリームも居るなら

ーもう1人しかいないな



『はあ』


「おいおい、大きい溜息付くなw」


ー草

ーため息でけえ

ー流石に笑った


「じゃあこの方です!どうぞ!」


『どうも~!HESKAL2期生の春陽だよ~』


『おええええええ』


『おい!吐くな!』


「というわけでゲストは春陽ということで…なんで?」


ー春陽かあ

ー知ってた

ーまあそうだよね

ーこの3人良いよね

ー何か安定感ある

ーこの3人パーティでなんか大会行ってほしい。

ー流石にきつくね?


『なんで春陽だよ!!!』


『そんなこといわないでよ~プリーム~』


『だって…なんで!』


『なんでそんなに怒ってるの?』


『ネスイの初めて取ったじゃん!』


『は?』


『コラボ配信私が最初にしたかったのに!!!』


『プリームは行動が遅かったのよ』



「お二人さん…そこまでで」


ー流石に草

ー平常運転

ーまあいつも通りだな

ー仲は良いんだけどな

ー喧嘩するほど仲が良いの代表例か

ー的確だなw



横の彼女もなんか白熱してた。

まあ本気で怒ってるわけではないからそれだけマシか。


これでも仲が良いコンビランキング1位らしい。


「さて、春陽はなんで来たんだ?」


『あ、そうだったそうだった…』


1人で納得するかのように言い、少し大きな息を吸う声が聞こえた。


『なんでオフコラボしてんのよ!!!!』


『は?春陽が初コラボ取ったんだから私が初オフコラボを取っただけだよ』


『なんでよ!会うのが早すぎでしょ』


『別にいいじゃん!』


『やばいやつだったらどうすんのよ。襲われたりしたら…』


『ネスイはそんなことしないもん!』


思わず動揺した。

そこまで信用してくれているとは思ってなかった。

そして夜音を春陽が凄く心配しているのが少し嬉しい。


『とりあえず次の配信は私とオフコラボってことでね?』


うんうん…ん?


「おいおいおい、ちょっと待ってって」


ー配信主置いてくな~

ーネスイ勝手にオフコラボ決められてんのおもろすぎ

ー次の配信となるとクリスマスか

ー襲ってそう

ーネスイに限ってしなさそう


「なんで勝手にオフコラボ?」


『だってやりたいから!』


『ちょっと!ネスイの予定も考慮しなさいよ』


『ネスイ~いつ空いてるの~』


「なんで配信中に日程決めるのw」


『いや、もうここで告知しときたいし~』


『意味が分かんないって…ったく…』


「予定かあ…」



もうすぐクリスマスだ。

予定なんだが、別にそこまでのものはない。

なんならクリスマス当日が空いてるしそこでもいいんじゃないか?


「クリスマスは?」


『はああああ』


キレたのは春陽ではなく、横の夜音だった。


『クリスマスは大事な人と過ごす日なんだよ!?春陽を誘うってことはそういうことになるんだよ!?』


いや流石に考えすぎだろ。


『プリーム考えすぎ。私も空いてるしそこでいっか』


『春陽ーーーーーー!!!!』


もうなんでもいいや。

なんかめんどい。


ーあーあ。

ーまた始まっちゃったよww

ーいつものことだな

ーでもネスイはあんまりわかんないんじゃない?

ーたぶんもう諦めてる

ーほんとだw


2人の論争を横で聞きつつ、一応マネージャーにアポを取った。

まあ流石にアポ取りって大事だよね。



そしてすぐに返答は帰ってきた。

〈楽しみにしてます〉


HESKAL自由すぎだろ…

そう感じた瞬間だった。



「さて、2人の論争はさておき、一応ちゃんと告知しますか」


『え?本当に良いの!?』


「ああ。マネージャーに許可下りたし」


『やったああああ』


『なんでえええええ』


「というわけでクリスマスに配信やります。」


『配信来ない奴はリア充と思って爆破させます』


最後の最後に夜音がとんでもないこと言った気がするのだがまあいっか。


「やることは未定ですけど、まあよろしく~!!」


『ネスイ改めてよろしくね~、おつぴ~』


『というわけでおつぷり~』


「おつねす~」


ーおつねす~

ーおつねす!

ーお疲れ様~

ー面白かったな

ーはよ切り抜き班来い

ー最後の10分間の満足感よ

ー次の配信楽しみ過ぎ



さて配信も閉じたことだし、今から何しよっかな。


『お疲れ様~ネスイ、色々また送っとくね』


「おっけ~。お疲れ様~」


そうして春陽は通話を抜けた。



そして今横に居る夜音と二人きり。

もちろんこっからドキドキの展開が待っているわけでもない。


「なんで春陽とオフコラボするのよ!」


「別にいいじゃん」


「春陽も…警戒心無いんだから」


「まあ俺に限ってそんなことしないのは夜音が分かってるじゃん。」


「そうだけど…そうなんだけど…」



「そういやこの関係どうしよ」


「何が?」


「いや半同棲生活の事。ばれたらまずいね」


「まずいとかってレベルじゃないけどね」


「じゃあ隠蔽っていう方向で行くか。」


「そういう感じで~」




こうして夜音とも話がまとまった。

春陽からも色々と話が来た。


まず家なんだが、流石に女子の家に男子が入るのはどうかと思う。

ただ、男子の家に女子が入るのもどうかと思う。

まあ、結果的に俺の部屋でやるらしい。

春陽の了承は得ているので大丈夫だ。



ゲームは色々とまだ模索中らしい。

なんなら雑談配信でもいいとか。


まあ、ほぼ俺からしたら初めてのオフコラボのようなものだ。

楽しみだな…そう思っていた。



だが大事な情報を一つ隠しきれてなかったことにまだ気が付いていない。



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