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世界でも注目されている元プロゲーマーは、隣の幼馴染のせいでVTuberになる  作者: 白崎奏
3章 VTuberの開花

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第69話 ネスイの日常生活について

このために募集したマシュマロを返しつつやや30分。

話は俺の私生活へと移り変わった。


「そういや、ネスイって料理も出来るよね。」


「あ、まあね」


最低限自立して生活できるよう努力してきた。

だから、料理くらいは出来る。


「一番得意な料理は何なの?」


「1番得意な料理か」


うーむ。

なんだろうな。


やっぱり夜音が好きなご飯に結び付くかな。

といっても彼女が好きな料理は特に思い浮かばない。


まあ一番作る頻度が高いのはハンバーグかな。


「ハンバーグなら、まあ出来るよ」


「え!?すごい!」


ーすげえ

ー高校生だっけ

ー同年代なんだけどなんか尊敬

ーハンバーグとか簡単だろw

ー↑なんか言ってる

ー簡単でも俺はやる気が出ない。


「ちなみにそれは手作り?」


「ああ、もちろん」


市販のでもいいんだけどな。

高く付きたくないし、夜音は手作りの方が喜んでくれる。



「すげええ。私料理出来ないし今度教えてもらいたいな」


「あ、うん」


こいつそういやきゅうりを切るのも怪しかったんだった。

流石に最低限の料理くらいは今度教えてやるか。


「でもさ、ネスイって今高校生じゃん?」


「ああ。」


「料理とかできたらモテるんじゃない?」


「いやいやいや、料理くらい皆出来るでしょ」


「出来ないよ!顔つきもいいしモテるくない?」


「それがモテないんだよなあ」


正直そんなに気にしてないが、もしモテるモテないに興味があったとしてもこの社会は甘くない。

ましてや、陰でぼっとしてる男子を気にかける女子なんて居ないだろう。


あ、夜音か。


「そういい春陽はモテるの?」


まあ聞き返しただけなのだが、彼女の食事の手は止まっていた。


「え?そりゃあ…モテねえよ」


「モテないんかい」


ーまじか

ー春陽声良いのにね

ー容姿もネスイ曰く良さそうだし

ーなんでだろね

ーこういう人を見つけられない俺たちの儚さ

ー界隈を知る前に見つけたかった。


「だって、私ずっと本読んでるもん。」


「あー」


まあ、なんとなくわかる。

謎の空気に押しつぶされたくないがために。俺も本を読むことはあった。



「ちなみにどんな本?」


「えっとね。ラノベとかかな」


「お~。俺も良く読むな」


まあ大体はアニメ経由なんだがな。


そういやVTuberを始めてから夜音とアニメを見ることが無くなった。

やっぱり予定的に都合が悪いのだろうか。


また見たいけどな…夜音の反応が面白いし。



「ネスイは休日何してるんですか?」


ーデートか

ーお見合いやん

ー質問がそれ

ー急に語尾敬語になったせいで増した

ー謎

ー春陽緊張かな


「んー。家でゲームかなあ」


HESKAL杯が始まる前なんかは、ずっと練習してた。

今はゲームもよくするが、オフコラボとか案件とかの打ち合わせが増えてきている。

あとは夜音とただ1日を過ごすだけか。


「春陽は?」


「私は最近友達とよく買い物するんだよね」


「何買うの?」


「んーと。服かな」


服か。

正直ファッションとか気にしたことない。

というかコーディネート知識が浅すぎて何も分からない。


「服の組み合わせって難しいんだよな」


「え?じゃあ今度一緒に買いに行こうぜ」



こいつは暇なのか?

まあ暇なのだろう。

よく考えたらクリスマスの夜予定が空いてる時点で相当暇だ。


「今度ね」




もう大体二人の食事は済んだ。

結構おいしかったようで春陽はまた食べたいと言っていた。


配信が終わってから洗い物する気が絶対湧かないので今しとく。

一応春陽には話を付けてある。


「さて、ネスイが洗い物しに言ったし、私の一人語りしますかあ」


ー草

ー流石に草

ー春陽の1人語りか

ー質問すること決めよ

ーそれあり


「質問かあ。ネスイって不思議だからさ、なんでもいいから情報聞きだしたい。」


「ネスイー!」


「何?」


「次のコラボは何ですか?」


「え~」


なんだっけか。

洗い物をしながら必死に思い出す。


「あ、ちなみに私の次の配信は耐久やります!」


ー耐久来たあああ

ーやっぱ春陽と言えばだろこれ

ーちなみに何すんだろ

ーこいつぶっとんでるからな

ー例えば?

ー全キルログ出すまで終われませんとか

ー??


「あ、耐久内容は前日発表だから待っててね~」




春陽が話を繋げてる間に、俺も戻った。

そろそろ終わりの時間だし配信告知に回しているのだろう。


「えっと、次の配信は前日まで言えません!ごめんな」


「ほーん」


春陽は何か思いついたのかニヤニヤしてた。

いや流石に気が付かないだろ。


「さて、配信時間も来たし終わりますか!」


「終わろ終わろ!!」


「じゃあおつねす~!」


「おつぴ~」


ーおつねす~

ーおつかれ!

ーおつぴ

ー面白かったな

ー新鮮だわ

ーでも炎上しそう

ーまあここはHESKAL公式が対応しそう




---------------------------------------------------------------

さて、配信も終わった。

春陽も撤収準備に入ってる。


「春陽。お疲れ様」


「ネスイもね」


「ネスイ、やっぱなんかセンスあるよ」


「そう?」


「うん。誰かに教えてもらってるでしょ?」


「まあね」


横に住んでるうるさいプリームさんにしっかりと。



ふと、何か違和感を感じた。

春陽が今日持ってきた機材を片付けていた。

だが、片付け終わっても帰る気配が無かった。


「ねえネスイ。」


「ん?」


「高校生なのに同棲してるんだね」







「プリームと」






俺の思考回路は一瞬停止したような気がした。




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