DWIGHT YOAKAM
1980年代から1990年代にかけて大成功を収めたドワイト・ヨーカムは、ナッシュビルの慣習にとらわれず、カントリー以外の聴衆にも受け入れられ、人気を獲得したカントリー・スターである。ガソリンスタンドのオーナーの息子としてケンタッキー州パイクヴィルで生まれ（1956年10月23日）、オハイオ州コロンバスで育った。大学を中退し、ナッシュビルで幸運を求めたが、彼の現代的なヒルビリー・アプローチはカントリーの都では好まれず、代わりにロサンゼルスに移り住み、当初は伝統的なカントリー・マーケットの外で、ザ・ブラスターズ、ロス・ロボス、Xといったロック・アーティストのパンク・クラブで演奏して頭角を現した。このアルバムは、ジョニー・ホートンの「Honky Tonk Man」のカヴァーでシングルをヒットさせ、MTVで初めてカントリー・ソングのビデオを流した。続くアルバム『Hillbilly Deluxe』（1987年）、『Buenas Noches from a Lonely Room』（1988年）も同様に成功を収め、憧れのバック・オーウェンズとデュエットした「Streets of Bakersfield」がシングル1位を獲得した。決して期待に縛られることなく、ヨーカムはブルーグラスと並んでロカビリーを演奏し、クイーンの「Crazy Little Thing Called Love」（1999年）、エルヴィス・プレスリーの「Suspicious Minds」（1992年）、ザ・クラッシュの「Train in Vain」（『Under the Covers』1997年）など様々な曲をカヴァーした。2005年にアルバム『Blame the Vain』を自主制作し、バック・オーウェンズの曲を集めたアルバム『Dwight Sings Buck』（2007年）を発表。2012年にはプロデューサーとしてキッド・ロックやベックとコラボしたアルバム『3 Pears』、続く『Second Hand Heart』（2015年）、プリンスの「Purple Rain」のヴァージョンを含むブルーグラス『Swimmin' Pools, Movie Stars...』（2016年）を発表。8年間アルバムはリリースしていないが、ドワイト・ヨーカムはパフォーマンスを続け、自身のラジオ番組『Bakersfield Beat』のホストを務めている。ルシンダ・ウィリアムスとスティーヴ・アールとのLSDツアーから2年後、ポスト・マローンとのデュエット曲「I Don't How to Say Goodbye」を含むアルバム『Brighter Days』（2024年）がサースティ・タイガースからリリースされた。
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