はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

コインチェック井坂社長「法人問い合わせ急増中」2028年ETF解禁見据え、B2B本格化へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

法人需要の急増でB2B事業を本格化

TORICO主催のオンラインイベント「Ethereum Shift 2026」。

第1部のセッションには、コインチェック井坂友之社長、TORICO安藤拓郎社長、同社トレジャリー戦略アドバイザーの國光宏尚氏が登壇。「企業は暗号資産を持つべきか」をテーマに、トレジャリー企業(DAT)の現状と展望が議論された。

井坂氏は、法人からの問い合わせが昨今急増していることを明かした。データ上の変化を受け、従来のB2C向けコインチェックとは別に、2025年3月頃にB2B向けサービス「コインチェックプライム」を立ち上げたという。大口OTC取引や法人向けステーキング、カストディソリューションなどを提供しており、需要の伸びは大きかったとのこと。

問い合わせは暗号資産に精通した企業に限らない。地方で堅実な事業基盤を持つ企業からも「金を買うようにデジタルゴールドとしてのビットコインに興味がある」といった相談が増えているという。背景について國光氏は、円安とインフレにより「円を持っているだけでは資産が減る」という危機感の広がりを指摘した。

ビットコインとイーサリアムの棲み分けについて、井坂氏はビットコインを「デジタルゴールド」、イーサリアムを「デジタルオイル」との従来の認識を引用。國光氏は、イーサリアムは保有するだけでなくステーキング報酬で年利約3%の利回りが得られるほか、DeFi運用で5〜10%のイールドも視野に入ると説明。これを「稼ぐトレジャリー」と位置づけ、ビットコインのトレジャリーでは差別化が難しい一方、イーサリアムは運用手法が企業の競争力に直結すると指摘した。

井坂氏:イーサリアムは「デジタルオイル」のような概念。これをベースとして運用したり、さまざまなところに転換できて、事業展開も考えられる。いろいろな基盤・窓口になるという意味で、企業からの問い合わせが来ている。

TORICOの安藤氏は、2024年7月の暗号資産事業開始当初はビットコインの積み増しを方針としていたが、その後イーサリアムに切り替えた経緯を語った。運用で資産を増やせる点に加え、アニメ・漫画などのIP事業との将来的なシナジーが決め手になったという。コインチェック側もグループ会社の3iQやNFT社の運用商品を通じ、リスク許容度に応じた提案が可能だとした。

安藤氏:イーサリアムは積み増していくだけでなく、運用してさらに増やしていける。加えて我々はアニメや漫画のIP事業もやっているので、将来的にイーサリアムを持っておくことがそちらの事業のプラスにもつながる可能性がある。

ETF解禁への布石

井坂氏は、約2年後の2028年頃に暗号資産の税制改正とETF解禁が見込まれるとの認識を示した。北米初の暗号資産ETFを実現したカナダの3iQがコインチェックグループに合流しており、「世界でETFがどう運用・保管されているかを知った状態で参入できるのが強み」と述べた。

3iQ Digital Holdings Inc.とは

カナダ・オンタリオ州でライセンスを取得し、北米で初めてビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の取引所上場ファンドを立ち上げた暗号資産運用会社。トロント証券取引所でBTCとETHのETFをいち早く導入し、世界初のステーキング機能付きイーサリアムETFを実現するなど、暗号資産ETF分野のパイオニアとして知られる。2021年6月設立、本社はカナダ・トロント。

「ETFが解禁されたとき、ETFではなくトレジャリー企業の株を買う理由は何か」という論点も議論された。ETFが資産への間接的なエクスポージャーにとどまるのに対し、トレジャリー企業は運用戦略や事業展開を通じて独自の付加価値を生み出せる点が異なる。井坂氏は「選択肢はお客さんに多い方がいい」と述べ、米国でもETF登場後に現物市場が縮小するどころか「両方が伸びている」と指摘。ETFと現物、株式投資が共存しマーケット全体が拡大する方向性が望ましいとの見解を示した。

マスアダプションへの道筋

暗号資産ユーザーの拡大策として、メルカリ(メルコイン)との連携が挙がった。井坂氏は「コアな人たちが伸ばしてきたマーケットがさらに広がるには、大手のユーザーを抱えるプレイヤーの中に入っていく必要がある」と語った。

米国では株式売買アプリRobinhoodの中に予測市場Kalshiがシームレスに統合され、ユーザーが株を買うような感覚で予測市場に参加できる仕組みが実現。Kalshiの出来高の半分以上がRobinhood経由となるなど、既存プラットフォームへの組み込みが加速している事例も紹介され、予測市場の領域で日本が米国に置いていかれることへの危機感も共有された。

日米の差と日本独自の可能性

米国との比較では、スピード感の差への危機感も率直に語られた。井坂氏は、米国ではコインベースの機関投資家向け取引量やカストディ事業の収益が大きな規模に達している一方、日本の機関投資家の参入はまだ限定的だと認めた。「アメリカのダイナミズムに憧れる一方で、日本の現実にどう落とし込むか」が重要だと述べた。

一方で、日本ならではの強みも指摘された。國光氏は、米国ではファンマーケティングとトレジャリー企業の結びつきがそこまで進んでいない点に着目。日本には株主優待という独自の文化があり、個人投資家が投資信託ではなく個別銘柄を選ぶ傾向が強い背景にもなっている。この仕組みを活用すれば、トレジャリー企業の株主をファンとして巻き込む日本独自のモデルを構築できるとの見方を示した。

國光氏:メタプラネットの株主20万人は、元々ビットコインを持っていなかった人たちも巻き込んだ結果。今までと違うタイプの株主を、ステークホルダーごとファンにして押し進めている。「信じる力」がすごく強い。

伝統金融との融合も議論された。井坂氏は「カストディ一つとっても従来の信託銀行とは全く異なる」と課題を認めつつ、「以前と違い、伝統金融企業がまず話を聞きたいという姿勢になっている」と変化を語った。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/19 日曜日
11:30
ビットコイン和平交渉期待で底堅く、中東情勢と米金融政策が焦点に|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTCは地政学リスク後退を受け1190万円台で底堅く推移。米イラン和平交渉の進展可否と、21日予定のFRB次期議長候補ウォーシュ氏の議会証言が上下の分岐点に。bitbankアナリスト長谷川氏が今後の展望を解説。
09:30
今週の主要仮想通貨材料まとめ、小口ETH保有者の売り加速やXRPのETFに過去2番目の資金流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
09:25
週刊仮想通貨ニュース|ビットコインの100万ドル超えの可能性分析や量子リスク対応計画に高い関心
今週は、ビットワイズによる仮想通貨ビットコインの価値分析、量子脆弱なビットコインへの対応計画、ティム・ドレイパーによるビットコインの価格予測に関する記事が関心を集めた。
04/18 土曜日
14:20
サークルが「USDCブリッジ」を発表、ソラナへのクロスチェーン転送を自動化
ドルステーブルコイン発行の米サークルが、USDCの公式ブリッジ機能を公開。提供開始された「USDC Bridge」とソラナ向け転送サービスにより、500ミリ秒以内の高速決済やナノペイメントが可能となった。
13:50
仮想通貨XRP、ソラナで『wXRP』として利用可能に
仮想通貨XRP保有者がソラナのDeFiエコシステムにアクセス可能に。Hex TrustとLayerZeroを通じたwXRP(ラップドXRP)が18日にソラナで稼働開始。売却せずにDeFi運用を実現。
13:10
米ビッグス下院議員、3月にビットコイン現物ETFに最大4000万円投資
米国のシェリ・ビッグス下院議員がブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」に最大25万ドルを投資したことを開示した。共和党を中心に議員による購入が報告されている。
11:10
米シタデル、予測市場への参入を検討 地政学リスクのヘッジ手段として注目
米シタデル・セクリティーズの社長が、急速に拡大する予測市場への流動性提供の可能性を表明。地政学イベントのヘッジ需要を受け、2026年の市場規模は2400億ドルに達する見通し。
10:15
東京都、円建てステーブルコインで事業者支援開始 国際金融都市として競争力高める
東京都が円建てステーブルコイン普及に向け事業者支援を開始する。小池百合子知事は、国際金融都市戦略で重要になると位置づけている。
10:00
ビットコイン急伸、ホルムズ海峡開放と原油急落で内部環境に強気サイン|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは、17日夜から18日朝にかけて上昇した。背景には、中東情勢を巡る緊張緩和期待の高まりがある。米原油先物市場ではWTI期近が一時70ドル台まで大きく下落した。
08:50
ジパングコインをマルチチェーン展開へ、OP採用でソラナ拡大も予定
三井物産デジタルコモディティーズは、貴金属価格連動の仮想通貨ジパングコインシリーズのパブリックブロックチェーン展開を開始する。イーサリアムL2のOPメインネットを採用し、ソラナへの拡大も予定する。
08:20
ホルムズ海峡再開放で仮想通貨DAT銘柄が大幅上昇、ビットコインは一時78000ドル超
17日夜イランによるホルムズ海峡の再開放発表を受け、地政学リスク後退によるリスクオンが加速。ビットコインの価格上昇に伴いABTCが21%上昇するなど、ビットコインを財務資産に持つ仮想通貨DAT企業の株価が大幅に上昇した。
06:55
イーサリアム、第1四半期取引2億件 3年ぶりに回復し過去最高に
イーサリアムが2026年第1四半期に過去最高の2億40万通のトランザクションを処理。底値だった2023年の9000万件から3年で2倍以上に回復。現在のETH価格は2430ドル、過去1ヶ月で11%上昇。
06:20
米上院議員がバイナンスの制裁遵守状況を追及、監視官の機能不全を懸念
ブルーメンソール米上院議員が、バイナンスのイラン関連17億ドル制裁回避疑惑を受け、DOJと財務省に外部監視官の活動状況に関する文書と回答を要求。2023年の司法取引における同社のコンプライアンス遵守の実態を追及している。
05:55
Xの株式・仮想通貨キャッシュタグ機能、開始から3日で10億ドルの取引高を創出
イーロン・マスク氏のXが15日に米国・カナダのiPhoneユーザー向けに「Cashtags」をローンチ。株式・仮想通貨のリアルタイム価格がタイムライン上で確認でき、3日間で推定10億ドルの取引高を記録。
05:35
ストラテジー、優先株STRCの配当支払い頻度を月1回から2回に変更提案 流動性向上狙い
ビットコイン保有大手ストラテジー社が優先株STRCの配当を月2回支払いに変更する提案を発表。年間利回りは11.5%維持したまま、配当落ち日での値動きを緩和し流動性向上を狙う。6月8日の株主総会で採決予定。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧