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韓国国税庁、差押え仮想通貨の復元フレーズを誤公開 7億円相当のトークンが流出か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 差押えコインの復元キーを資料に誤公開
  • 当局の仮想通貨リテラシー欠如

人的ミス多発

韓国国税庁が高額・常習滞納者124名を対象とした現場捜索の成果を示すために配布した報道資料に、差押えた仮想通貨ウォレットの復元キーである「ニモニック(復元フレーズ)」が無修正のまま掲載されていたと、ハンソン大学ブロックチェーン研究所が27日に明らかにした。

ニモニック(mnemonic)とは、仮想通貨ウォレットを別の端末で復元する際に必要となる12〜24個の英単語の組み合わせで、銀行に例えると口座番号・暗証番号・本人確認書類をすべて一つにまとめたものに相当する。この文字列さえあれば、ウォレット本体(ハードウェア)がなくても、世界中どこからでも資産への完全なアクセスが可能となるため、第三者への公開は資産の無条件譲渡に等しい行為となる。

この情報漏えいを受け、当該ウォレットに保管されていた400万のPRTG(Pre-Retogeum)トークンが、同日未明に身元不明の外部ウォレットへ全額移送されたことがブロックチェーン上の取引記録から確認されている。被害規模は7億円以上と推定される。

ハンソン大学の趙在宇教授は「仮想通貨を差押えたと大々的に公表しながら、最も重要な復元フレーズを国民全員が目にする報道資料に掲載したのは、財布を開けたまま誰でも持っていいと宣伝したも同然だ」と厳しく批判した。

東国大学のファン・ソクジン教授も「復元フレーズの写真をウェブ上に公開することは、銀行のセキュリティカードを撮影してオンラインに晒すのと変わらない行為であり、事実上資産を無防備に放置したことと同じだ」と指摘した。

今回の事態は、韓国における仮想通貨行政をめぐる一連の問題の延長線上に位置する。

2月上旬には仮想通貨取引所ビッサムが存在しない6.8兆円相当のビットコインを695名の顧客に誤配布する事故が発生しており、金融当局が複数回の検査を実施していながらも内部システムの構造的欠陥を見逃していたことが国会で問題視されたばかりだ。

関連:韓国ビッサムの「ゴーストコイン」事件、金融当局の監督体制欠陥を国会議員が追及

韓国は世界有数の仮想通貨市場を有しており、今回の事態は課税当局による仮想通貨の差押・保管手続きにおけるセキュリティ管理のあり方に改めて問いを投げかけるものとなった。第2次仮想資産立法の審議が進む中、課税・監督当局における仮想通貨に関する知識・管理体制の整備が課題として浮上しており、今後の対応が注目される。

関連:「トランプ政権の優遇策でも普及せず」米政府元高官らが仮想通貨の実用性を疑問視

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