セルのレビュー・感想・評価
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題名は「携帯電話」と「細胞」のダブルミーニング
原題「Cell」をカナにしただけ。思い切ったと評価すべきか、工夫がないと嘆くべきか。まあ、刊行済みの小説の邦題に倣うしかなかったのかもしれないが。
ともあれ、携帯からの怪音波で人間がゾンビ化するという点が新趣向。アンデッドになった彼らは自らの意志を失い、大いなる存在の一部、つまり細胞のようになってしまう。ロメロの「ゾンビ」が郊外ショッピングモールにたむろする人々に象徴される大量消費社会の風刺だったように、「セル」もスマホ依存症の現代人のカリカチュアだ。
エンディングには意表を突かれたが、「ミスト」のような圧倒的衝撃はない。S・キング原作映画の定番的な仕掛けではあるが。
「エスター」の怪演が忘れられない女優、イザベル・ファーマンが出演しているが、ごく真っ当な役で肩透かしを食わされた。先入観はいかんと反省。
小説等を原作とする作品の難しさが分かる一作
中々の豪華キャストだが、その反面想像以上のB級作品であり、キャストの無駄使いでは無いかと思ってしまう位だった。原作は上下巻とも読んでいるのだが、やはりS.キングの小説は言い回しや掛け合いが面白い為、イマイチ劇場用作品では盛り上がらないのである。
冒頭の空港でのパニックは、突如として自分を傷付けたり、他人を殺してしまうというゾンビさながらの阿鼻叫喚の地獄絵図だ。これに期待に胸を膨らませて待っていると、航空機が墜落してくるのだ。この出来事が世界規模なのだという事が分かる瞬間ではあるが、その墜落シーンは笑えるほどショボく、早速不安要素が現れはじめ、もちろんそれは最後まで続いてしまい残念だった。
登場するゾンビについてだが原作では初め「携帯狂人」と呼ばれていたが、中盤から「携帯人」と呼ばれる様に変わる。なぜかと言うと彼らの知能が発達し、正常な人間を様々な方法で翻弄していく様になるからだが、本作のそのような描写はしっかりしていて安心した。変に映画用の設定を入れていたら幻滅してしまっただろう。
私が原作ファンのためか、終盤からオチの展開が原作とかなり異なるのには不服である。S.キングらしい、オチの続きを読者の想像に任せる形で終わるエンディングの方が良かったと思う。2007年公開の「ミスト」も原作と異なる終わり方だったが、あちらはどちらも考えさせられる(劇場版の方は映画史に残る衝撃)もので、あちらは双方共に素晴らしかったと感じる。
どうしても尺の限られている本作では登場人物の描写が薄く感じてしまうのだが、アイスクリームバンやゾンビとの格闘シーン等は原作を忠実に再現しており、B級ながらかなりこだわっている様に思う。だが、改めて長編小説を映像化するのは困難を極めるという事が分かった。
狂人たちは一体なんだったのだろう…
視聴後に逆算してみるとシナリオの妙を感じた
スティーブン・キング原作のミストに近いプロットで、どうしてもミストを思い起こしてしまいながら視聴。
携帯電話、とりわけスマートフォンが我々の生活の一部となり、その占有する領域の多さからこの映画の展開は背筋が冷えるものがある。
携帯電話嫌いのキングの嫌悪感が発端になった作品なのだとしたら、彼の携帯電話への忌々しさがこの映画には詰まっているのかもしれない。
導入からそう時間も立たないうちにパニックが起こり、テンポが良いどころか急速すぎる展開。
そんな中、主人公と彼と出会った仲間たちは実に的確に、時に冷徹になりながらも逃げおおせていく。
通れない道路も上手いこと生贄になるバイク乗りが来たり、
銃を取り揃えているお宅を発見したり、
ゾンビたちをとてもよく観測して分析して仮説を立てたり、
なんでも上手くいきすぎていてあまり緊張感がない。
途中途中であわや、という展開もあるのだけど、何となく用意されたものっぽいので緊張感には繋がらない。
観終わってみて、ラストのシーンから逆算した時に”なんで上手くいきすぎていたのか”が個人的には腑に落ちたのだけど、だからといって映画体験がめちゃくちゃ良くなるほどの効果は無かったかな…
状況の呑み込みが早い!
脚本が…。
ゾンビ映画だったのね、しかもキング原作
スタートから10分は文句なしに面白い。観客を未知の恐怖に誘ってくれます。
原作と脚本にキングがクレジットされている以上は、ストーリー展開(特にラストのアレ)に責任を持つという保証のようなものだろうと思います。毎回裏切られてばかりですが。
「IT~それが見えたらおしまい」で、久々にその真価を発揮したスティーブン・キングもの。その余波で「ダーク・タワー」まで映画化され、ずいぶんキング作品に対するハードルが上がっていると思います。大風呂敷を拡げては、チープトリックにがっかりのパターンは今回も。。。と言いたいところですが、これはこれで頑張っていると思います。
映画と小説は違う。という大原則をふまえたうえで、主人公が何ひとつ確証のないまま世界に翻弄され、間違っているかもしれない風説に踊らされることなく真相にたどり着くという都合の良さは、映画ならではでしょう。
そもそもゾンビ映画は見ようと思わないのですが、この映画はやられました。見せてくれました。キングが味付けしたらゾンビ映画はこうなるという面白さはあると思います。
例えば、
・どうしてケータイの電波が人体に影響したのか。
・通話中の人だけが暴徒化したのか。
・正常な人間を見分ける手段は。
・勝手にゾンビ化した人間を殺していい道理は。
・ケータイの影響下に比較的いないであろう老人と子供がいない。
・「感染」「上書き」させたほうが楽なのに殺し合う理由は。
・やっぱり銃を持つものが勝つアメリカ人的な価値観。
・何の根拠もないのに、解決を求めて旅をする主人公たち。
他にもたくさんありますが、多くのゾンビ映画につきものの、矛盾点は、この映画でも解決されないままです。むしろ、低予算で、手っ取り早く名を売りたかったら、ゾンビ映画という図式がいつになっても払しょくされないものかと思います。「ウォーキングデッド」にすら、ハマることが出来なかった私ですが、この映画は一味違いました。
ラストがあんな風だから、たぶん☆一個分損してると思います。
2018.2.14
スティーブンキングだからと言って....
映画館で見なくてよかった
携帯電話依存の現代社会への何かのメッセージ?
謎過ぎる(笑)
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自宅にて鑑賞。携帯電話で感染するゾンビものロードムービー。原作者S.キング自ら(共同)脚本を手掛け、『パラノーマル・アクティビティ2('10)』のT.ウィリアムズが監督を務める。開始早々、唐突に巻き込まれるカタストロフィが、テンポ良く展開・進行する。デジタルなゾンビと云う設定はユニークだが、何より女優陣が魅力的に描かれており、“トム・マッコート”のS.L.ジャクソンは相変わらず頼りになる。ただ画的に閑散とした荒れた街並みに群れで彷徨う感染者達と最近よく見掛けるものが多く、目新しさは無い。60/100点。
・携帯を介し、一旦感染してしまうと、一応に闘争心が増し残虐になるだけで、そこに何らかの感染者側の目的意識があればもっと良かったかもしれない。
・何かに操られ、意思を奪われた民衆が大挙する様、古くは何度もリメイクされ、S.キング自身が影響も受けたと云う『ボディ・スナッチャー/恐怖の街('56)』が挙げられるし、やはりリメイクを繰り返す『惑星アドベンチャー/スペース・モンスター襲来!('53)』等、枚挙に遑が無いが、他にもS.キングの商売敵ではD.R.クーンツの『ストレンジャーズ』辺りも類似作と呼べると思う。
・『1408号室('07)』の支配人“ジェラルド・オリン”役に次ぎS.キングとは二度目のタッグとなるS.L.ジャクソンが演じた“トム・マッコート”とJ.マイケルの"Raggedy Man(赤いフードを被った男)"、原作版のキャラクターとは白人と黒人が入れ替わっている。亦“クレイ・リデル ”のJ.キューザックは(共同)製作総指揮も兼ねたが、S.キングとは『スタンド・バイ・ミー('86)』の“デニー・ラチャンス”役、『1408号室('07)』の“マイク・エンズリン”役と三度目のコンビとなる。
・当初、E.ロスが名乗りを上げ、シナリオのリライトに着手したが、途中で辞退してしまった。これについて製作側は、考え方やアプローチの相違による為、やむなく袂を分かつに至ったとコメントした。
・冒頭、空港において、マンチェスター行3598便の搭乗口が"A6"ゲートに変更になったとのアナウンスが聴き取れる──"A6"は、S.キングの代表作『ザ・スタンド('94・TV用ムービー)』に登場する“スーパーフルー”や“チューブネック”とも呼ばれるウイルスのコードネームの一つである。亦ロザンジェルス行1408便は……との案内もあり、こちらもS.キング原作の『1408号室('07)』からの引用だと思われる。
・S.キングによると、'09年には本作の戯作化を書き上げており、この際に評判が悪かった原作版のラストを本作の様に変更したのだと云う。“TR-90”に在る“カシュワク(Kashwak)”はS.キング原作の『骨の袋('11・TV用ムービー)』にも登場する。
・エンドロール時のコピーライト表記では2014年になっており、製作は少なくとも'14年中には終了、本篇はその時点で完成していた。'15年12月に(共同)製作総指揮のJ.キューザックとS.キングが配給・配信会社についてトラブルがあり、リリースが暗礁に乗り上げているとTwitter上で明かした。その後、Saban Films社が配給権を買い取り、その約一箇月後の'16年4月26日、遂にトレーラー公開に至る迄漕ぎ着けた。
・鑑賞日:2017年10月28日(土)
キング初心者は観るべからず
結論から言います。キングの原作を知らない人、映画がおもしろいと思ったことのない人は絶対観てはいけません。そもそも誰にもおすすめはしませんが笑
キング原作の作品にはお決まりとなってますが、原作を台無しにした駄作です。
Cellのいいところは、ウィルスでもなんでもなく、携帯がひとをおかしくするというところ。電波が人体に及ぼす影響は現実世界でもわかっておらず、いやにリアルなことです。と、僕は思ってます。
だけど、映像化しちゃうとただのゾンビ映画。時期も悪かった。ゾンビものが出つくしたこの時期に観てると「ウォーキング・デッド」やら「ストレイン」やらがちらついて、パクりにしか見えなかった。
そしてあのラストはなんだったんだ。クソ映画じゃないか。
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