旅立ちのラストダンス

劇場公開日:2026年5月8日

解説・あらすじ

「Mr.Boo!」シリーズで日本でも人気を集めた香港の喜劇王マイケル・ホイと、香港を代表するコメディアンで「毒舌弁護人 正義への戦い」など俳優としても活躍するダヨ・ウォンが32年ぶりに共演を果たし、香港映画歴代興行収入第1位を塗り替える大ヒットを記録したヒューマンドラマ。香港の葬儀業界を舞台に、「家族」「伝統」「死生観」といった普遍的なテーマを丁寧に描き出す。

ウエディングプランナーのトウサンはコロナ禍で多額の負債を抱え、やむを得ず葬儀業者に転職するが、結婚式と葬式は大きく異なり、さまざまな困難に直面してしまう。利益を追求したいトウサンに対し、ともに葬儀を取り仕切る厳格な道士・マン師匠は伝統を重んじており、2人は絶えず衝突する。しかしマン師匠やその娘マンユッと関わるうちに、マン師匠に対するトウサンのわだかまりは少しずつ消えていく。やがてトウサンは、マン師匠が葬儀で行う道教の伝統的な儀式「破地獄」の真の意味に気づきはじめる。

葬儀業者トウサンをダヨ・ウォン、マン道士をマイケル・ホイが演じた。監督は、脚本家出身で本作が長編監督第3作となるアンセルム・チャン。2025年・第43回香港電影金像奨で主演女優賞(ミシェル・ワイ)など5部門を受賞した。第37回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門では、「ラスト・ダンス」の邦題で126分のバージョンが上映された。劇場公開は140分のディレクターズカット版。

2024年製作/140分/G/香港
原題または英題:破.地獄 The Last Dance
配給:ツイン
劇場公開日:2026年5月8日

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映画レビュー

4.0 確かな目線で死を見つめ、主演二人の変化を紡ぐ感動作

2026年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

コロナ後の香港を舞台に、借金返済のため葬儀業界へ鞍替えして頑張ろうとする主人公と、伝統儀式を執り行う道士が織りなす物語。いわば香港版「おくりびと」というべき本作は、冒頭から描かれる独特の風習が観る者を強く引き込む。ふっと笑みがこぼれる場面もあるにはあるが、しかし死を真正面から扱った目線にはブレがなく、むしろ作り手が観客と共に呼吸を合わせこの題材へ踏み込んでいくかのような確かさを感じる。はじめは利益を出そうと躍起になっていた主人公もやがて成長する。「本当に大切なものは何か」を体得し、故人や遺族の思いに寄り添った判断ができるようになっていく姿は非常に感動的。その変化を受け、道士の家族のわだかまりや、男性中心の考えに縛られた伝統そのものに切り込んでいく後半の流れも胸を打つ。そして特筆すべきは、実直で温もりあるダヨ・ウォンと、泣く子も黙る喜劇界の伝説、マイケル・ホイ。二人の名演を胸に焼き付けたい。

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牛津厚信

3.5 事業譲渡につきもれなくペアリング道士もらえます

2026年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 齢80絡みの葬儀屋が年下の知人男性とテラスで落ちあい会社譲渡をきめる。香港の葬儀の主流は道士とがっちり組んで破地獄スタイルだそうだ。破地獄てなに?
 顔を出した道士のマン師匠も80越えで超ベテランの新参者イビり好きか思いきや、甘チョロい中年跡継ぎ息子にもさらに厳しい視線。知人トウサンはウエディングプランナー業をコロナで畳んだりの畳み職人で超苦労人。利に聡く懸命姿勢ながらも、籐椅子やら紙スーパーカーやら大チョンボ続きで道士からダメ出し続き。次いで大商いの幼児案件でも方針対立したりと先行きが険しかったが、セレモニーなし・冷蔵遺体真空パウチ納棺作戦中トウサンのワンオペ突入直前に師匠が助太刀に現れ超絶大惨事を免れ、徐々に信頼の血が通い始める。

 トウサンの事業承継は総じて順調に進む。だがその裏で事業パートナーたるマン家内で娘との不和や息子の廃業と教育移住問題が重なり、修羅場で師匠の心臓と脳が急性で同時にズキュンされ半身不随生活へと陥る。

 マイケル・ホイもダヨ・ウォンもはじめてだったが名演だと思った。話一つ一つはありがちでも、抵抗などできない。気持ちが切れることなく最後まで観てしまったのは、あと兄妹を含めて抜群に良かったから。ジョン・シュッィンもよかった。

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満天

5.0 素晴らしい映画でした。

2026年6月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

癒される

何と素晴らしい映画でしょう。旧い職人気質、親子の確執と和解・愛情、家族のため社員のためにお金を稼がなくてはいけない責任感、不倫の虚しさ、子育ての責任感、夫婦のすれ違いと共感、親の面倒を巡る兄妹の衝突と和解…いろいろな人生模様を丁寧に確実に凝縮させた映画でした。

感動しました。香港映画の軽さ・ドタバタさとは無縁な、味わい深い良質な映画です。もう一度観たくなります。
どの役者さんの演技も素晴らしいの一言です。

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ソフトな乗り鉄

5.0 この10年間に日本で公開された香港劇映画のマイベスト

2026年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
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Dick