雪子 a.k.a.

劇場公開日:2025年1月25日

雪子 a.k.a.

解説・あらすじ

30歳を前に人生に迷った小学校教師の女性が、ラップを通して自分と向きあっていく姿を描いた人間ドラマ。

記号のように過ぎていく毎日に漠然とした不安を抱えている29歳の小学校教師・雪子。不登校児とのコミュニケーションも、恋人からのプロポーズに対しても、本音を口にすることを避け、答えを出せずにいる。好きなラップをしている時だけは本音を言えていると思っていたが、思いがけず参加したラップバトルでそれさえも否定され、立ち尽くしてしまう。いい先生、いいラッパー、いい彼女になりたいかと自問自答を重ねながら、30歳の誕生日を迎える雪子だったが……。

「あのこは貴族」などの山下リオが雪子役で主演を務め、雪子の同僚教師役で樋口日奈と占部房子、恋人役で渡辺大知、友人役で剛力彩芽、父親役で石橋凌が共演。劇中で雪子が披露するリリックを、ラッパーのダースレイダーが書きおろした。「スーパーミキンコリニスタ」でPFFアワード2019日活賞とホリプロ賞をダブル受賞した草場尚也監督の劇場映画初監督作。

2024年製作/98分/G/日本
配給:パル企画
劇場公開日:2025年1月25日

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(C)2024「雪子 a.k.a.」製作委員会

映画レビュー

4.5 脚本がしっかりしていて見事!

2026年4月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

難しい

配信(dmmTV)で視聴。
観たかった雪子a.k.aをやっと観る事ができた。
評判どおりやっぱり脚本もしっかりしているし、テーマ・メッセージもはっきりしている。教師、ラッパー、恋。雪子の自分の言葉で表現できない。どうすればいいのか答えを探そうとする雪子の生き方の自己表現も素晴らしい。映画館で観たかった。

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ナベさん

4.0 邦画の今後

2026年1月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

映画館で、観たかったが、観れず、
配信で、観た。
この映画が、邦画の未来。
昨年の邦画は、大作が多く
傑作も、多かったが、
この様な作品が、あるからこそ
邦画は、素晴らしいと思います。

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デビットボーイ

4.0 「苦しいときは人に頼っていい、頼るコミュニティが必要ではないか」

2025年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

癒される

 まさに30歳を目前にした女性が抱える、キャリア・結婚・将来への漠然とした不安や焦り、人生の節目における心理的葛藤を描写した「29歳問題」をテーマにした映画ではないでしょうか。

 この「29歳問題」に草場監督は、小学校の教師雪子に「自信のなさ」と「自分らしさを持てない」というスパイスを振りかけ、教師役山下リオが不安と焦燥感を醸し出す演技を引き出していて山下リオも好演していました。

 ラップを歌うことが「自分らしさ」になる唯一の瞬間。毎週ラップ仲間と自分の本音をシャウトしている。ただ新しい仲間にあなたのラップは本音ではなく言い訳だと断言され、雪子はうなだれます。

 雪子は自分自身に「自信」はないが、児童へ目配りする繊細な対応から好かれている。特にベテラン教師大迫先生(占部房子)は雪子にしか気づかない気配りを評価し常にフォローしてくれます。

 田舎に帰り、父親の手作り料理を食べ、母親の墓参りに行く。雪子が父親(石橋凌)から本当に愛されていて、地元で開催されるラップバトルに、心配する父親が変装して見守るところなど琴線に触れる愛情表現でした。このラップバトルには負けますが、雪子は相手から励まされ少しずつ変化していきます。

 雪子が「自信」と「自分らしさ」を持ったのは、大迫先生や同僚の石井先生(樋口日奈)との女子会です。それぞれ悩みや迷いを持っていながらも、生きていることを知っていき、借り物の自分でなく、「雪子」という人間を生きることを決めた雪子にもう迷いはない。新しい一歩を踏み出すには、何かを捨てることだ。それで新しい自分になれるのです。

 草場監督は「29歳問題」だけでなく、自分が苦境に陥ったとき、決して一人で悩まず、苦しまず、誰かにSOSを発信したり、頼ったりすることが、なによりも必要であるというメッセージをなげかけているのではないでしょうか。そのためには、仲間やコミュニティを大切にすることが大切だと。人は決して一人では生きられないのです。改めて胸にすとんとおちました。

 ラストシーンの雪子の表情は、周りの同僚や児童、父親、仲間、コミュニティに支えられ自分が新たに一歩踏み出した勇気が、「自信」と「自分らしさ」を得てなんとも美しく輝いていました。

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かな

4.5 遅ればせながら

2025年11月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

癒される

鑑賞しましたが素晴らしかったです。
性別も年齢も違い、ラップにさほど興味もなく学校の先生でもない自分が果たして共感できるのか不安に思いながら何か気になるオーラを放っており皆さんのレビューも参考に鑑賞した次第です。
結果、山下リオさん演じる雪子に見事に感情移入してしまい作中何箇所かで落涙する程に感動してしまいました。
ラップを通じて自分自身を見つめ直して再発見していくプロセスと教職員という仕事や学校教育の現状がリアルかつ優しい眼差しで語られていくシナリオが秀逸です。
脚本は直近で鑑賞して感銘を受けた秒速5センチメートルも担当した鈴木史子さん。
どちらの作品も普通に生活している人達の不安や閉塞感を性別や年齢、立場に関係なく丁寧に描かれています。
もちろん草場尚也監督の無駄がなく時にエモーショナルな演出、劇伴や作中のラップバトルのトラックも手がけたGuruConnectさん、ラップ監修されたダースレイダーさんなど皆さん素晴らしい仕事をされていました。
今年1月に公開され遅まきながら今回鑑賞した訳ですが、もっと多くの人に観てほしい愛されるべき作品だと思いました。
現在都内一館のみの上映ですが是非ご覧になってみてください。

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