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日清GoFan

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日清GoFan(にっしんゴーハン)は、2009年平成21年)に日清食品が発売した加工米飯カップヌードルごはんの前身で、カップ入りの電子レンジで加熱調理する商品である。

概要

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日本は電子レンジの世帯普及率が100パーセントに近く[1]、有する調理器具は電子レンジだけで、温かい飲み物を飲むために火で湯を沸かさない若年層も見られる[2][3]。単身世帯で電子レンジは炊飯器よりも普及し、飯を炊飯器で炊く固定観念が崩れつつあることが、電子レンジ調理による加工米飯の開発のヒントとなった[4]

日清のカップ入り加工米飯は1975年昭和50年)に発売したカップライスがあり、チキンラーメンカップヌードル瞬間油熱乾燥法と同様に炊いた飯をで揚げて製造した。GoFanは、油を用いずを高温・高速の熱風で膨化させてポン菓子様のパフライスとする新技術「膨化乾燥技術」を用いた[3][4]

発売時の商品構成は「五目チャーハン」 「トマトが香るチキンライス」 「スパイシージャンバラヤ」の3種で、のちに「シーフードパエリア」が加え、売価はいずれも270円[5][6]とした。米をスープで炊き込んで作るため、米の一粒一粒にしっかり味が染み込んでいるとして、商談で高く評価された[3]

当時の電子レンジ食品の市場は年間56億円で、年間3900億円に上るカップ麺市場に比べれば絶対的に小さかった[2][3]。即席食品は湯で調理するカップ麺の固定観念でレンジ調理に不慣れな消費者が多く、GoFanは市場拡大に至らなかった[1][2]。カップヌードルの味や容器のデザインを取り入れてカップ麺市場の消費者を加工米飯の市場へ引き込むことを発想し、2010年(平成22年)にカップヌードルごはんを発売して成功した[1][3]。「膨化乾燥技術」は、カップヌードルごはんも引き継いでいる[4]

カップヌードルごはんが成功して、一部地域でGoFanに興味を持つ消費者が増え、GoFanの売れ行き増加も見られる[1][2]2012年(平成24年)にGoFanブランドの3品を刷新して発売する[7]

脚注

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  1. ^ a b c d ヒット商品を支えた知的財産権」(PDF)『パテント・アトーニー』第67号、日本弁理士会、2012年9月、2頁、全国書誌番号:01000407オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブ、2015年9月25日閲覧 
  2. ^ a b c d 「新市場を開く「これが欲しかった!」の作り方」『日経デザイン』第293号、日経BP社、2011年10月24日、30-33頁、NCID AN10464741 
  3. ^ a b c d e メガブランドのパワーを活かした「カップヌードルごはん」開発秘話”. 立正大学 経営学部. 2015年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年9月22日閲覧。
  4. ^ a b c 「日清カップカレーライス ビーフカレー」ユニークさを追求したらこうなった!”. 中小企業ビジネス支援サイト J-Net21. 中小企業基盤整備機構 (2013年11月13日). 2020年11月15日閲覧。
  5. ^ 「日清GoFan 五目チャーハン」 「日清GoFan トマトが香るチキンライス」 「日清GoFan スパイシージャンバラヤ」』(プレスリリース)日清食品、2009年1月15日https://www.nissin.com/jp/news/15022015年9月23日閲覧 
  6. ^ 「日清GoFan シーフードパエリア」』(プレスリリース)日清食品、2009年1月15日https://www.nissin.com/jp/news/17402015年9月23日閲覧 
  7. ^ リニューアル発売のご案内「日清GoFan」ブランド 3品』(プレスリリース)日清食品、2012年2月20日https://www.nissin.com:443/jp/news/25812015年9月22日閲覧