けんか空手 極真拳
けんか空手 極真拳 | |
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Champion of Death | |
監督 | 山口和彦 |
脚本 |
鈴木則文 中島信昭 |
原作 |
梶原一騎 影丸穣也 |
出演者 |
千葉真一 成田三樹夫 多岐川裕美 石橋雅史 千葉治郎 室田日出男 由利徹 |
音楽 | 菊池俊輔 |
撮影 | 中島芳男 |
編集 | 田中修 |
製作会社 | 東映 |
配給 | 東映 |
公開 | 1975年8月9日 |
上映時間 | 88分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
次作 | けんか空手 極真無頼拳 |
『けんか空手 極真拳』(けんかからて きょくしんけん、Champion of Death)は、1975年の日本映画。主演:千葉真一、監督:山口和彦、製作:東映、カラー・シネマスコープ、88分。『けんか空手シリーズ』の第1作。
概要
[編集]劇画『空手バカ一代』の一部を映画化し、大山倍達の苦難の半生を描いた物語。本職の空手家らも「Sonny Chiba(サニー千葉)の空手は本物[注釈 1]」という評価をし[4]、それが定着していくこととなる[4][5]。大山に扮した千葉は、極真会館の前身である大山道場の時代から千葉は極真カラテを修行しており、大山の愛弟子である[6][7]。大山の妻となる藤巻智八子に多岐川裕美、大山の一番弟子・有明省吾には千葉治郎[注釈 2]、敵役には成田三樹夫・石橋雅史などの配役で脇を固めている。石橋は大山道場で師範代を務めており、千葉の先輩にあたる[7][9]。本作には大山、以下当時の極真会館の精鋭が協力した。
ストーリー
[編集]戦後初めての全日本空手道選手権大会に、大山倍達は飛び入りで参加。圧倒的な強さで日本一になるものの、空手界の大御所たちは「寸止めではなく直接打撃制」を主張する大山を危険分子として扱い、「けんか空手」、「邪道空手」と非難し、孤立させる。そんな大山は妻と出会い、弟子もでき、村を暴走する牛と戦い、倒したことから世間から認知されていく。しかし弟子の行動が裏目に出て、彼をやむなく破門。正当防衛とはいえ殺人をしてしまうなど、いろいろな障害とぶつかる。それらを乗り越え、様々な敵と戦っていくなかで、大山は自ら信じる空手道の完成を目指し、修行を続けていく。
キャスト
[編集]- 成田三樹夫 - 中曽根龍起
- 多岐川裕美 - 藤巻智八子
- 石橋雅史 - 南部棋八郎
- 千葉治郎 - 有明省吾[注釈 2]
- 室田日出男 - 仁科守雄
- 由利徹 - ムッシュ小島
- 今井健二 - 剣鬼
- 内田勝正 - 玄
- 小林稔侍 - ニハシ
- 河合絃司 - 村田警部補
- 原田力 - 武林倉之助
- 茅島成美 - 仁科幸恵
- 日尾孝司 - 喜多村
- 苅谷俊介 - 与那島
- 土山登士幸 - 金子
- 佐藤晟也 - 沢田
- 斎藤一之 - 林田
- 城春樹 - 山室
- 亀山達也 - 水野
- 金田治 - 権藤
- 李東竜 - 藤田東成
- 谷本小夜子 - 兄嫁
- 長谷川誉 - 仁科雄一
- ジャパンアクションクラブ (JAC)
- 真樹日佐夫 - 近江四段
- 東孝 - 全日本空手道選手権大会準決勝の対戦相手
- 極真会館 - 郷田勇三・添野義二・佐藤勝昭・大石代悟・西田幸夫・盧山初雄・佐藤俊和・東谷巧・南里宏・山田政彦・高木薫・大山倍達
- 配役不明 - 相馬剛三・久地明・野口元夫・時本和也・畑中猛重・清水照夫・西本良治郎・須賀良・山本緑・青木卓司・幸英二・沢田浩二、フレッド・ホザード、ジョージ・フィリップス、春田三三夫・井上誠吾・梶原一騎
スタッフ
[編集]製作
[編集]牛殺しのシーンでは、牛を管理する業者に「肉が落ちるから、あまり麻酔を打たないでくれ」と要求され、牛がなかなかおとなしくならず、撮影にリスクがあった[10]。大山倍達が正当防衛でヤクザを殺し、罪滅ぼしでその妻子を養う物語を、山口和彦は太田浩児に「『無法松の一生』のような、ほのかな心打つ恋を描こうよ」と未亡人役に清楚な女優を依頼していたが、キャスティングされた茅島成美では想定していたイメージに反するため、山口は変更を余儀なくされた[11]。
興行
[編集]主題歌・挿入歌
[編集]- 主題歌
- 挿入歌
- 「男ひとすじ」(歌:渥美健)
- 作詞:真樹日佐夫、作曲:越純平、編曲:斉藤恒夫
脚注
[編集]- 注釈
- 出典
- ^ 伊藤彰彦「Sonny Chibaが生まれた瞬間」『キネマ旬報 2021年11月上旬号』、キネマ旬報、20 - 22頁。
- ^ a b JJサニー千葉『千葉流 サムライへの道』ぶんか社、2010年、11, 51頁。ISBN 4821142694。
- ^ 高平哲郎「JJサニーちば、真面目さと優しさに溢れ…」『ZAKZAK』、夕刊フジ、2011年5月18日、 オリジナルの2012年9月27日時点におけるアーカイブ、2012年9月27日閲覧。
- ^ a b 大山倍達「“極真”だけがなぜ勝つのか」『わがカラテ革命』(第3刷)講談社(原著1979年11月9日)、83 - 87頁。ISBN 9784061241930。
- ^ “Lifetime Achievement Award Tribute: Sonny Chiba” (英語). Singafest 2011: LA's Newest International Asian Film Festival (2011年8月31日). 2015年7月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月2日閲覧。
- ^ 真樹日佐夫『極真カラテ27人の侍』サンケイ出版、1986年、104 - 105頁。
- ^ a b 中村カタブツ『極真外伝 ~極真空手もう一つの闘い~』ぴいぷる社、1999年、172 - 186頁。ISBN 4893741373。
- ^ a b c 「有明省吾の名で一世風靡 春山一郎」『新・極真カラテ強豪100人』'97年度改訂版ゴング格闘技1月号増刊、日本スポーツ出版社、1997年1月29日、40頁。
- ^ 『蘇る伝説「大山道場」読本』(初刷)日本スポーツ出版社、2000年1月14日、178 - 179頁。ISBN 4930943272。
- ^ ギンディ小林 「山口和彦 INTERVIEW」、28頁。
- ^ ギンディ小林 「山口和彦 INTERVIEW」、27頁。
参考文献
[編集]- ※異なる頁を複数参照をしている文献のみ。発表年順。
関連項目
[編集]- 主演・モチーフが同じ