サトノティターン
サトノティターン | ||||||
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欧字表記 | Satono Titan[1] | |||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||
性別 | 牡[1] | |||||
毛色 | 黒鹿毛[1] | |||||
生誕 | 2013年5月5日(11歳)[1] | |||||
抹消日 | 2021年7月8日[2] | |||||
父 | シンボリクリスエス[1] | |||||
母 | マチカネチコウヨレ[1] | |||||
母の父 | Deputy Minister[1] | |||||
生国 | 日本(北海道安平町)[1] | |||||
生産者 | ノーザンファーム[1] | |||||
馬主 |
里見治 →サトミホースカンパニー →里見治紀[1] | |||||
調教師 | 堀宣行(美浦)[1] | |||||
競走成績 | ||||||
生涯成績 | 19戦6勝[1] | |||||
獲得賞金 | 1億3813万4000円[1] | |||||
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サトノティターン(英: Satono Titan)[1]は、日本の競走馬。主な勝ち鞍は2019年のマーチステークス(GIII)。馬名の意味は「冠名+巨大な体を持つ神」[3]。
戦績
[編集]2013年5月5日、北海道安平町のノーザンファームで誕生。2014年のセレクトセール1歳馬市場に上場され、里見治によって3500万円(税別)で落札された[4]。
育成はノーザンファーム空港牧場R1厩舎で行われたが、体質の弱さと大型馬特有の脚元の不安で調整は遅れる[5]。美浦・堀宣行厩舎からデビューを果たしたのは3歳(2016年)7月で、既走馬に混じって初勝利を挙げたが、2戦目を迎えるまでには10ヶ月の休養を要した。その2戦目では直線で逃げ馬を交わして先頭に立った途端に外に向かって逸走し、さらに内外に蛇行しながら2馬身半差で勝利し、荒削りながら優れた素質を示している[6]。しかし、4歳(2017年)終了時点では僅か3戦しかレースを使えていなかった[7]。そのような状況でも、堀厩舎、ノーザンファーム空港牧場、ノーザンファームしがらきのスタッフはサトノティターンをいい状態でレースに送り出すための努力を重ねてきた[5]。
2019年の金蹄ステークスで1着となりオープンに昇格すると、次戦のマーチステークスで8番人気ながら直線で外から差し切り勝ちを収め、初重賞制覇を果たす。同レース出走時の馬体重572kgは1986年の京王杯スプリングカップ制覇時のトーアファルコン(570㎏)を超える史上最重量でのJRA重賞制覇となった(その後、2023年のプロキオンステークスでドンフランキーが更新[8])。2018年からオーナーとなっている里見治紀にとっても初の重賞制覇であった。レース後、治紀の父で前オーナーの里見治は報道陣の取材に対し、「北斗の拳に出てくる黒王のような馬ですね」と表現した[5]。
同年秋はブラジルカップを快勝し、ライアン・ムーアとのコンビでチャンピオンズカップに出走したが、ブービーの15着に沈んだ。ムーアは「もう少し距離が欲しい感じ」とコメントした[9]。
2020年は2月のダイヤモンドステークスから始動し8着。その後、オープン特別のブリリアントステークスとスレイプニルステークスは共に3着と好走。しかし、8月のエルムステークスは見せ場なく13着と惨敗。12月6日のチャンピオンズカップ出走時の体重が592kgとなり、JRAG1史上最高体重での出走となった[10]が、14着に終わる。
2021年6月19日のスレイプニルステークス6着を最後に現役を引退。引退後はノーザンホースパークで乗馬となる[11]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.comの情報[7]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
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2016. 7.30 | 新潟 | 3歳未勝利 | ダ1800m(良) | 12 | 7 | 10 | 8.6 (5人) | 1着 | 1:54.8(37.4) | -0.1 | 石橋脩 | 56 | (アオテン) | 556 | |
2017. 6. 4 | 東京 | 3歳上500万下 | ダ2100m(良) | 16 | 8 | 16 | 6.9 (3人) | 1着 | 2:13.2(38.9) | -0.4 | J.モレイラ | 57 | (ハッスルバッスル) | 568 | |
11. 4 | 東京 | 3歳上1000万下 | ダ2100m(良) | 16 | 4 | 7 | 6.6 (5人) | 4着 | 2:12.4(35.9) | 0.6 | 石橋脩 | 57 | ストライクイーグル | 562 | |
2018. 5. 9 | 東京 | 是政特別 | 1000万下 | ダ2100m(良) | 16 | 6 | 12 | 3.0 (1人) | 1着 | 2:12.0(36.7) | -1.0 | H.ボウマン | 57 | (サノサマー) | 572 |
7.14 | 中京 | マレーシアC | 1600万下 | 芝2000m(良) | 6 | 1 | 1 | 2.1 (1人) | 4着 | 2:01.0(34.2) | 0.3 | M.デムーロ | 57 | エンジニア | 570 |
11. 4 | 東京 | 晩秋S | 1600万下 | ダ2100m(良) | 11 | 2 | 2 | 2.5 (1人) | 2着 | 2:11.8(36.9) | 0.1 | 田辺裕信 | 57 | ホーリーブレイズ | 578 |
11.24 | 京都 | 花園S | 1600万下 | ダ1900m(良) | 16 | 8 | 16 | 2.7 (1人) | 11着 | 1:59.1(38.1) | 1.3 | J.モレイラ | 56 | エイコーン | 576 |
2019. 2.16 | 東京 | 金蹄S | 1600万下 | ダ2100m(良) | 12 | 2 | 2 | 6.8 (4人) | 1着 | 2:10.7(36.7) | -0.6 | 石橋脩 | 57 | (デザートスネーク) | 572 |
3.24 | 中山 | マーチS | GIII | ダ1800m(良) | 16 | 5 | 10 | 14.9 (8人) | 1着 | 1:52.3(36.6) | -0.2 | 石橋脩 | 55 | (ロンドンタウン) | 572 |
5.18 | 京都 | 平安S | GIII | ダ1900m(良) | 16 | 8 | 15 | 10.7 (6人) | 9着 | 1:59.1(37.9) | 1.0 | 石橋脩 | 57 | チュウワウィザード | 570 |
8.11 | 札幌 | エルムS | GIII | ダ1700m(稍) | 14 | 4 | 6 | 10.0 (4人) | 3着 | 1:42.4(36.0) | 0.5 | 藤岡佑介 | 57 | モズアトラクション | 580 |
10.20 | 東京 | ブラジルC | L | ダ2100m(重) | 16 | 7 | 13 | 2.2 (1人) | 1着 | 2:08.0(36.2) | -0.6 | A.シュタルケ | 57 | (メイプルブラザー) | 574 |
12. 1 | 中京 | チャンピオンズC | GI | ダ1800m(良) | 16 | 5 | 9 | 20.5 (7人) | 15着 | 1:50.5(37.3) | 2.0 | R.ムーア | 57 | クリソベリル | 580 |
2020. 2.22 | 東京 | ダイヤモンドS | GIII | 芝3400m(良) | 16 | 5 | 10 | 68.1(11人) | 8着 | 3:33.5(39.4) | 2.3 | 石橋脩 | 57 | ミライヘノツバサ | 588 |
5.10 | 東京 | ブリリアントS | L | ダ2100m(良) | 16 | 5 | 10 | 3.1 (1人) | 3着 | 2:10.2(36.0) | 0.1 | D.レーン | 58 | エルデュクラージュ | 586 |
6. 6 | 東京 | スレイプニルS | OP | ダ2100m(良) | 10 | 8 | 10 | 4.0 (2人) | 3着 | 2:10.3(35.5) | 0.4 | D.レーン | 59 | エルデュクラージュ | 582 |
8. 9 | 札幌 | エルムS | GIII | ダ1700m(良) | 14 | 3 | 3 | 19.0 (8人) | 13着 | 1:45.9(37.7) | 2.5 | 藤岡康太 | 56 | タイムフライヤー | 584 |
12. 6 | 中京 | チャンピオンズC | GI | ダ1800m(良) | 16 | 8 | 16 | 546.9(16人) | 14着 | 1:51.6(37.8) | 2.3 | 藤岡康太 | 57 | チュウワウィザード | 592 |
2021. 6.19 | 東京 | スレイプニルS | OP | ダ2100m(重) | 16 | 6 | 12 | 38.1(10人) | 6着 | 2:09.3(37.5) | 1.3 | 石橋脩 | 59 | ハヤヤッコ | 588 |
血統表
[編集]サトノティターンの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | ロベルト系 |
[§ 2] | ||
父 *シンボリクリスエス 1999 黒鹿毛 |
父の父 Kris S.1977 黒鹿毛 |
Roberto | Hail to Reason | |
Bramalea | ||||
Sharp Queen | Princequillo | |||
Bridgework | ||||
父の母 Tee Kay 1991 黒鹿毛 |
Gold Meridian | Seattle Slew | ||
Queen Louie | ||||
Tri Argo | Tri Jet | |||
Hail Proudly | ||||
母 *マチカネチコウヨレ 1999 栗毛 |
Deputy Minister 1979 黒鹿毛 |
Vice Regent | Northern Dancer | |
Victoria Regina | ||||
Mint Copy | Bunty's Flight | |||
Shakney | ||||
母の母 Alysbelle 1989 鹿毛 |
Alydar | Raise a Native | ||
Sweet Tooth | ||||
Bel Sheba | Lt. Stevens | |||
Belthazar | ||||
母系(F-No.) | 20号族(FN:F20) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | 5代内アウトブリード | [§ 4] | ||
出典 |
- 母マチカネチコウヨレは未出走[13]。
- 全兄にエルムステークスを勝ったマチカネニホンバレがいる[13]。
- 伯父にアルゼンチン共和国杯、アメリカジョッキークラブカップを勝ったマチカネキンノホシがいる[13]。
- そのほかの近親にシングザットソング(フィリーズレビュー)、アリシーバ(BCクラシックほか)。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “サトノティターン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月27日閲覧。
- ^ “サトノティターンが競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2021年7月8日). 2021年7月8日閲覧。
- ^ “競走馬登録馬名簿・馬名意味”. JRA. 2019年11月27日閲覧。
- ^ “JRA競走に勝ったセール出身馬紹介(2017/6/3-4、サトノアラジンが安田記念を制覇!)”. 馬市.com (2017年6月4日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ a b c “2019年03月24日 マーチS G3”. 競走馬のふるさと案内所. 2019年11月27日閲覧。
- ^ 「【チャンピオンズC】サトノティターン覚醒 遅れてきた“怪物級”馬がダート界制圧へ」『デイリースポーツ』2019年11月27日。2019年11月27日閲覧。
- ^ a b サトノティターン | 競走馬データ.netkeiba.com. 2019年11月27日閲覧
- ^ 「ドンと594キロ!ドンフランキーJRA重賞最高馬体重V 池添「まだ成長する」/プロキオンS」『日刊スポーツ』2023年7月9日。2024年3月3日閲覧。
- ^ 「【チャンピオンズC】Mデムーロ騎乗のワイドファラオは14着 ムーア騎乗のサトノティターンは15着」『スポーツ報知』2019年12月1日。2019年12月1日閲覧。
- ^ 「【チャンピオンズC・豆知識】戸崎圭太騎手JRAダートGI初制覇 1番人気のGI連勝は7、ルメール騎手連勝は4で止まる」『netkeiba.com』。2020年12月6日閲覧。
- ^ 『優駿』2021年8月号 129頁
- ^ a b c “サトノティターン 血統情報:5代血統表”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月27日閲覧。
- ^ a b c d e “サトノティターンの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月27日閲覧。