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ザッツ・オール・ライト

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エルヴィス・プレスリー > 作品リスト > ザッツ・オール・ライト
ビートルズ > 曲名リスト > ザッツ・オール・ライト
「ザッツ・オール・ライト」
エルヴィス・プレスリーシングル
B面 ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー
リリース
規格
録音
ジャンル ロカビリー
時間
レーベル サン・レコード
作詞・作曲 アーサー・クルーダップ
プロデュース サム・フィリップス
ゴールドディスク
後述を参照
チャート最高順位
後述を参照
エルヴィス・プレスリー シングル 年表
  • ザッツ・オール・ライト
  • (1954年)
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ザッツ・オール・ライト」 (That's All Right) は、ブルース歌手アーサー・クルーダップが書き、最初に演奏した楽曲。エルヴィス・プレスリーが最初に吹き込み、サン・レコードでからリリースされたシングルとして広く知られている。プレスリーのバージョンは、1954年7月5日に録音され、同じく7月19日に「ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー」をB面にしてリリースされた[1]。2010年の「ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500」において、113位となった[2]。「ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・グレイテスト・ギター・ソングス100」では、37位にランクインした[3]

アーサー・クルーダップによる録音

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この曲は、アーサー・"ビッグ・ボーイ"・クルーダップが書き、自ら1946年9月6日にシカゴで「ザッツ・オール・ライト (That's All Right)」として最初に録音した。歌詞の一部は、ブラインド・レモン・ジェファーソンが1926年に録音を残した伝統的なブルースの歌詞を流用している[4]。クルーダップの録音は、RCAビクターから RCA Victor 20-2205 としてリリースされたが、それまでの作品に比べ、売れ行きは芳しくなかった。最初の吹き込みを行なった録音セッションにおいて、クルーダップは、ほとんど同じ曲を、歌詞を少し変えて歌っていたが、そちらも「I Don't Know It」と題し、RCA Victor 20-2307 としてシングル・リリースされた。1949年3月はじめ、この曲は「ザッツ・オール・ライト・ママ(That's All Right, Mama)」という曲名でリリースされた (RCA Victor 50-0000) が、これは当時の新しい規格であった45回転シングルでリリースされた最初のリズム・アンド・ブルースのレコードで[5][6]、明るいオレンジ色のヴァイナル盤であった[7]

エルヴィス・プレスリーによる録音

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制作

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1953年の夏(7月18日ではないかとされている)プレスリーは最初のアセテート盤を録音するためにサン・レコードを訪れた。順番待ちをしている際に受付のマリオン・キースカーに「あなたはどんな歌が歌えるの?」と聞かれ「僕はなんでも歌えます」と答え、さらに「誰に似ているの?」と聞かれ「僕は誰にも似ていません」と答えたという。母親へのプレゼントのために録音したいとプレスリーは語り、3ドル98セントプラス税金を支払い録音を行った。 録音を聞いたプレスリーは「ひどい、誰かがバケツのふたを叩いているみたいに聞こえる[8]」と言ったという。「マイ・ハピネス」と「心のうずくとき」を歌い、録音を終えるとマリオン・キースカーはプレスリーの住所と、プレスリー一家の階下に住むラビの電話番号(プレスリーの家には電話がなかった)と「バラードが上手い青年」というメモを残す。後にプレスリーは「自分の声がどんな風に聞こえるか知りたかったんだ」と回想している。この最初のアセテート盤は長い間所在が不明だったが、1988年8月元クラスメイトだったエドワード・リードが所有していることを名乗り出る。プレスリーの家にはレコードプレーヤがなかったため彼の家で聴いたものがそのままになっていた[9][要ページ番号]

プレスリーは1954年1月に2枚目のアセテート盤を作るために再びサン・レコードを訪れ、「アイル・ネヴァー・スタンド・イン・ユア・ウェイ」と「イット・ウドゥント・ビー・ザ・セイム・ウィザウト・ユー」を録音している。 この時にサン・レコードのオーナーであるサム・フィリップスに出会っている。この2枚目のアセテート盤も1993年に発見された。この2枚のアセテート盤に録音された曲は「サンライズ」や「エルヴィス・プレスリー・コンプリート・シングル・コレクション」などで聞くことが出来る。

1954年6月、ナッシュヴィルの音楽出版社ピア・ミュージックから「ウィザウト・ユー」という曲のデモレコードを受け取ったサム・フィリップスはデモを歌った歌手を突き止められず(無名の黒人少年だったという[10])マリオン・キースカーはプレスリーなら歌えるのではないかと進言してプレスリーに連絡を取ることになり、26日にプレスリーをスタジオに呼んだ。この時プレスリーは電話を終えるとすぐに走ってきたという。スタジオで「ウィザウト・ユー」とその他何曲か歌ったものの上手くいかず録音は断念される。しかしサム・フィリップスはプレスリーがいいものを持っているという印象を受け、スコティ・ムーアに電話して有望な歌手がいると言い名前と電話番号を教える。

7月3日土曜日にスコティ・ムーアはプレスリーへ電話をかけサン・レコードのタレント・スカウトだがオーディションを受けないかと言い、4日にプレスリーはスコティ・ムーアの家を訪ねオーディションを受けた。この時ビル・ブラックも様子を見に来ている。そして7月5日にサン・レコードでプレスリー、スコティ、ビルの3人によるセッションが行われることになった。「ハーバー・ライト」や「アイ・ラヴ・ユー・ビコーズ」を歌った後コーラを飲みながら休憩を取ることになった。その休憩中にプレスリーはふざけてギターを叩きながらこのザッツ・オールライトを歌いだし、スコティとビルもそれに合わせて即興で演奏していたところ(スコティとビルは演奏していなかったとの説もある)、サム・フィリップスが入ってきて「今のは何だ?」と聞くと彼らは「わからない」と答えた。「今のをもう一度やってくれ」とサムに指示されこの曲が録音され、シングルリリースが決まった。

6日にB面の曲を録音するために再び集まりここでもプレスリー達はふざけまわった末、ビル・ブラックがファルセットでブルー・ムーン・オブ・ケンタッキーを歌いだしそのままB面の曲に決まった[6]。サンでの最初のセッションが終わると、サム・フィリップスはすぐにアセテート盤のデモ・レコードを作りWHBQのDJのデューイ・フィリップスと、WMPSのアンクル・リチャード、WHHMのスリーピー・アイド・ジョン・レプリーに届けた。

リリース

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7月10日の午後9時30分ごろデューイ・フィリップスは「レッド・ホット・アンド・ブルー」という番組でプレスリーの「ザッツ・オール・ライト」をかけたところ大反響を呼び、リクエストの電報が14通、電話が47本寄せられ番組が終わるまでに7回(14回という説もある)かけ、急遽プレスリーにインタビューを行うことになり映画館にいたところを友人親族に発見され(自分の歌がラジオから流れるのが恥ずかしかったという)黒人ではないことをリスナーに知らせるためヒュームズハイスクールの出身であることを明かした。[11]

「ザッツ・オール・ライト」は、7月19日にリリースされ、約2万枚を売り上げた[6]。国際的なチャートにランクインすることはなかったが、メンフィスのチャートで3位まで上昇した[6]。プレスリーはアーサー・クルーダップについて、1976年に「これがあなたの目標だったんですか?これほどまでになれると思っていましたか?」と質問された際に「目標があったとしたらアーサー・クルーダップのような存在になることだった。1949年、彼を観た時にあんなふうに演りたいと思ったんだ」と答えている[12]

2004年再発盤

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2004年7月にイギリスでマキシシングルとして再発売され、全英シングルチャートで最高位3位を獲得した[13]。イギリス以外の国でもヒットを記録し、オーストラリアで31位[14]、アイルランドで33位、スウェーデンで47位[15]を獲得した。

チャート成績

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週間チャート
チャート (2004年) 最高位
オーストラリア (ARIA)[14] 31
Hot Canadian Digital Song Sales (Billboard)[16]
5
ヨーロッパ (Eurochart Hot 100)[17]
11
アイルランド (IRMA)[18] 33
スコットランド (Official Charts Company)[19] 5
スウェーデン (Sverigetopplistan)[15] 47
UK シングルス (OCC)[13] 3
年間チャート
チャート (2004年) 最高位
UK Single (Official Charts Company)[20]
194

認定

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国/地域 認定 認定/売上数
アメリカ合衆国 (RIAA)[21] Gold 500,000^

^ 認定のみに基づく出荷枚数

その他のアーティストによる演奏

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ビートルズは、1963年7月2日にメイダ・ヴェール・スタジオ英語版で「ザッツ・オール・ライト」の録音を行なった。この日の演奏は、1963年7月16日にBBCライトプログラムの番組『Pop Go the Beatles』内で放送され[22]、1994年に発売された『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』に収録された[23]

脚注

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出典

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  1. ^ Elvis Presley records "That’s All Right (Mama)"”. History.com. 2010年7月6日閲覧。
  2. ^ "The Rolling Stone 500 Greatest Songs of All Time" Rolling Stone magazine, #963, December 9, 2004. on scribd.com. Accessed March 31, 2011.
  3. ^ [1]
  4. ^ Francis Davis, The History of the Blues: The Roots, the Music, the People, p,122
  5. ^ What Was The First Rock'n'Roll Record. Faber and Faber. (1992). pp. 201. ISBN 0-571-12939-0 
  6. ^ a b c d Worth 1992, p. 479.
  7. ^ Dawson, Jim, and Steve Propes, What Was The First Rock 'n' Roll Record ? (Faber and Faber, 1992), ISBN 0-571-12939-0
  8. ^ マーシュ 1994, p. 49.
  9. ^ 東理夫『エルヴィス・プレスリー―世界を変えた男』文春新書、1999年2月1日。ISBN 4-1666-0029-X 
  10. ^ マーシュ 1994, p. 55.
  11. ^ エルヴィス〜ザ・キング・オブ・ロックン・ロール コンプリート50'sマスターズ (ブックレット). エルヴィス・プレスリー. BMGビクター. 1997. p. 67.
  12. ^ ポール・E・サモン 編『エルヴィスとは誰か 20の"キング"伝説』杉原志啓(訳)、音楽之友社、1998年12月10日、132頁。ISBN 4-2762-3446-8 
  13. ^ a b "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2022年2月13日閲覧。
  14. ^ a b "Australian-charts.com – Elvis Presley – That's All Right". ARIA Top 50 Singles. 2022年2月13日閲覧。
  15. ^ a b "Swedishcharts.com – Elvis Presley – That's All Right". Singles Top 100. 2022年2月13日閲覧。
  16. ^ Elvis Presley – Chart History (Hot Canadian Digital Song Sales)”. Billboard. 2022年2月13日閲覧。
  17. ^ “Hits of the World – Eurocharts”. Billboard 116 (30): 55. (July 24, 2004). https://worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/00s/2004/BB-2004-07-24.pdf. 
  18. ^ "Irish-charts.com – Discography Elvis Presley". Irish Singles Chart. 2022年2月13日閲覧。
  19. ^ "Official Scottish Singles Sales Chart Top 100". Scottish Singles Top 40. 2022年2月13日閲覧。
  20. ^ The Official UK Singles Chart 2004”. UKChartsPlus. 2022年2月13日閲覧。
  21. ^ "American single certifications – Elvis Presley – That's All Right". Recording Industry Association of America. 2022年2月13日閲覧
  22. ^ Davies, Hunter (2016). The Beatles Book. Ebury Publishing. p. 638. ISBN 1-4735-0247-0 
  23. ^ Winn, John C. (2008) [2003]. Way Beyond Compare: The Beatles' Recorded Legacy, Volume One, 1957-1965. p. 53. ISBN 0-3074-5238-7 

参考文献

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外部リンク

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