メンマ
メンマ | |||||||||
筍乾 | |||||||||
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繁体字 | 筍乾 | ||||||||
簡体字 | 笋干 | ||||||||
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筍絲 | |||||||||
繁体字 | 筍絲 | ||||||||
簡体字 | 笋丝 | ||||||||
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日本語 | |||||||||
日本語 |
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沖縄方言 | |||||||||
沖縄方言 | 筍絲(スンシー) |
メンマは、タケノコを乳酸発酵させた加工食品。支那竹(シナチク)とも呼ばれる[1]。
概要
[編集]メンマは元々、中国南部や台湾において、マチク(麻竹、Dendrocalamus latiflorus Munro)を発酵させ食用としていた食品である[2]。
タケ(竹)には温帯性タケ類(単軸型)、亜熱帯性タケ類(準連軸型)、熱帯性タケ類(連軸型)があり[3]、マチクは中国南部や台湾など亜熱帯性地方に産するタケ類である[4]。収穫時期のマチクは鎌で切り取れるくらいの柔らかさで、日本などに産するタケ類とは質感が違う(なお、マチク(麻竹)は温帯性タケ類のマダケ(真竹)とは別の種である)。中国南部や台湾では収穫したマチクを蒸してから、さらに塩漬けにして密閉させた状態で発酵させた後、細かく裂いて天日乾燥したものが「筍乾」として食用にされている[2]。また、これらに味付けしてそのまま食べられるように調理した物も流通している。
日本の文化
[編集]日本ではラーメンの具や酒肴として用いられ、塩抜きの後に炒め煮にしたりラー油に和えたりして調味される。かつてはマチクでなければ加工不可と考えられていたこともあり、国内消費量の99%のメンマは中国や台湾などからの輸入品であったが、福岡県糸島市に端を発した研究により、日本古来のモウソウチク(孟宗竹)やマダケも適切に処理することで、独特の歯ごたえのクセの少ないメンマとして加工できることがわかった。以降有志により、日本国内の放置竹林を活用し、純国産メンマの生産と竹林整備を兼ねた取り組みが始まり、2017年には京都府にて、純国産メンマサミットキックオフミーティングが催され、以降も活動は継続されている[5]。
名称の由来
[編集]日本の竹とは異なる支那の竹が原料であることから、日本語では元来「支那竹」と呼ばれていた。 「メンマ」という名称は、台湾出身で丸松物産創業者の松村秋水が第二次世界大戦後に考案したものである[6][7][8][9]。語源は「ラーメン上のマチク」で、中華民国政府の抗議を受けての命名とされる[10][11]。麺料理に載せる細切りの具材を指す「麺碼児」(ミエンマール、繁体字: 麵碼兒、簡体字: 面码儿、拼音: )がマチクに固定化したという異説もある。
当時著名だった整髪料「メヌマポマード」に似ているとして登録商標が認められず、1968年に桃屋が商品名として採用し、テレビCMで宣伝したことによって広く普及した[6][12]。現在では支那竹よりも一般的な呼称として定着している。
台湾ではメンマを筍乾、筍絲、筍茸、筍尾片などと呼ぶ[13]。沖縄では筍絲(スンシー)と呼び、柔らかく水煮された状態のものが販売されていて、豚の三枚肉とともに炒り付けたスンシーイリチーなどとして食べられている。台湾や中国大陸には、メンマを汁かけ麺の具材として使う習慣がない。弁当の付け合せとしてよく使われている[14]。
脚注
[編集]- ^ “麺麻とは - コトバンク”. 2021年5月11日閲覧。
- ^ a b 内村悦三『竹資源の植物誌』創森社、2012年、125頁。
- ^ 内村悦三『竹資源の植物誌』創森社、2012年、68頁。
- ^ 内村悦三『竹資源の植物誌』創森社、2012年、145-146頁。
- ^ “美味しく食べて竹林整備”. 純国産メンマプロジェクト. 2024年5月9日閲覧。
- ^ a b “〈名詞的故事〉 日式拉麵的台灣因緣 ---Ramen與Menma”. 自由時報. 2017年3月12日閲覧。
- ^ “「麺の上に麻竹」でメンマ 名付け親逝く”. 朝日新聞. (2007年5月16日) 2013年10月1日閲覧。
- ^ “人物インタビュー 〜「麺の上に痲(麻)竹」だからメンマ〜メンマの生みの親“丸松物産”の松村金榮会長”. 台湾新聞: p. 6. (2013年9月2日) 2013年10月1日閲覧。
- ^ 「特別版「特集号」」(PDF)『MBニュース』第62号、丸松物産、2013年5月。
- ^ メンマの名前の由来|丸松物産株式会社
- ^ 支那の呼稱を避けることに關する件(ウィキソース)
- ^ “味付メンマ 開発秘話”. 桃屋. 2017年7月20日閲覧。
- ^ “地方特產 加工筍品 - 筍乾、桶筍、筍絲、筍茸、醬筍”. 台湾南投縣政府. 2017年3月13日閲覧。
- ^ “台鐵便當酸菜二氧化硫超標 台中餐廳改用筍絲”. 自由時報. 2017年3月13日閲覧。