007/死ぬのは奴らだ (映画)
007/死ぬのは奴らだ | |
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Live and Let Die | |
監督 | ガイ・ハミルトン |
脚本 | トム・マンキーウィッツ |
原作 | イアン・フレミング |
製作 |
ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
出演者 |
ロジャー・ムーア ヤフェット・コットー ジェーン・シーモア グロリア・ヘンドリー ジェフリー・ホールダー ジュリアス・W・ハリス クリフトン・ジェームズ デヴィッド・ヘディソン バーナード・リー ロイス・マクスウェル |
音楽 | ジョージ・マーティン |
撮影 | テッド・ムーア |
編集 | バート・ベイツ |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 |
1973年6月27日 1973年7月5日 1973年7月14日 |
上映時間 | 121分 |
製作国 |
イギリス アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $7,000,000[1] |
興行収入 |
$161,800,000[1] $35,400,000 |
配給収入 | 8億3000万円[2] |
前作 | 007/ダイヤモンドは永遠に |
次作 | 007/黄金銃を持つ男 |
『007/死ぬのは奴らだ』(ダブルオーセブン しぬのはやつらだ、Live And Let Die)は、イアン・フレミングの同名小説を原作とした、ガイ・ハミルトン監督の1973年のスパイアクション映画。映画「ジェームズ・ボンド」シリーズの第8作目。ジェームズ・ボンド役を、3代目のロジャー・ムーアが最初に演じた作品である。
前作『007/ダイヤモンドは永遠に』で一度限りの復帰となったショーン・コネリーの後継者として、新しいジェームズ・ボンド役に指名されたのがロジャー・ムーアである。ムーアはこのオファーを受けるのは初めてではなく、シリーズ第1作『ドクター・ノオ』を製作する際にも指名されたが、当時は多忙のため断っていた。それから10年後、ムーアはようやく46歳でボンド役を射止めた(ムーアはショーン・コネリーよりも3歳年上である)。彼が演じるボンドはコネリー時代のハードな部分が削られ、軽妙でユーモラスな007となった。コネリーのボンドもジョークをよく発したが、ムーアはジョークをさらに増やした。
ストーリー
[編集]カリブ海の島国、サン・モニークを調査していたイギリス情報部員が相次いで3人殺害された。さっそくアメリカに飛んだボンド(ロジャー・ムーア)は、フィリックス・ライター(デヴィッド・ヘディソン)とともにサン・モニークの首相、Dr.カナンガ(ヤフェット・コットー)を捜査する。カナンガは自らハーレムの大物Mr.ビッグに変装し、レストランチェーン「フィレ・オブ・ソウル」を通じて麻薬を無料で配布し、アメリカに麻薬中毒患者を増加させ、その後に麻薬の値段を吊り上げることで荒稼ぎしようとしていた。Dr.カナンガにタロットカードで指示を与える謎の美女、ソリテア(ジェーン・シーモア)から情報を得るため、ボンドはカリブ海へ向かった。
キャスト
[編集]- ジェームズ・ボンド - ロジャー・ムーア
- Dr.カナンガ / Mr.ビッグ - ヤフェット・コットー
- ソリテア - ジェーン・シーモア
- ロージー・カヴァー - グロリア・ヘンドリー
- サメディ男爵 - ジェフリー・ホールダー
- ティー・ヒー - ジュリアス・W・ハリス
- G.W.ペッパー保安官 - クリフトン・ジェームズ
- ハミルトン - ボブ・ディックス
- アダム - トミー・ライン
- ミス・カルーゾー - マデリン・スミス
- ストラッター - ロン・サットン
- クォレル・Jr - ロイ・スチュワート
- ウィスパー - エアリー・ジョイ・ブラウン
- タクシードライバー1 - アーノルド・ウイリアムズ
- Mrs.ベル - ルース・ケンフ
- チャーリー - ジョー・シットウッド
- 販売員 - クビ・チャーズ
- 歌手 - B・J・アーナウ
- フェリックス・ライター - デヴィッド・ヘディソン
- M - バーナード・リー
- マネーペニー - ロイス・マクスウェル
- スタント - ボブ・シモンズ
- ボートスタント - ジェリー・カモー
- スタントドライバー - モーリス・パチェット
- ワニ園スタント - ロス・カナンガ[3]
ボンドガール
[編集]イギリスの首都ロンドン生まれの女性、ジェーン・シーモアがボンドガールに選ばれた。シーモアは後に、IGNエンターテインメントの「トップ10ボンド・ベイブズ」で10位にも選ばれている[4]。
1973年、シーモアはこの映画でボンドガール、ソリテアとしての役割を果たし、国際的な知名度を得た。
日本語吹替
[編集]役名 | 俳優 | TBS版1[5] | TBS版2[6] | ソフト版 |
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ジェームズ・ボンド | ロジャー・ムーア | 広川太一郎 | ||
ソリテア | ジェーン・シーモア | 岡本茉利 | 玉川砂記子 | 日野由利加 |
ドクター・カナンガ / ミスター・ビッグ | ヤフェット・コットー | 内海賢二 | 後藤哲夫 | |
ペッパー保安官 | クリフトン・ジェームズ | 滝口順平 | 宝亀克寿 | |
ティー・ヒー | ジュリアス・W・ハリス | 田中康郎 | 佐々木誠二 | |
サメディ | ジェフリー・ホールダー | 蟹江栄司 | 銀河万丈 | 西凜太朗 |
M | バーナード・リー | 今西正男 | 石森達幸 | 藤本譲 |
マネーペニー | ロイス・マクスウェル | 花形恵子 | 竹口安芸子 | 泉裕子 |
ライター | デヴィッド・ヘディソン | 伊武雅之 | 徳丸完 | 小島敏彦 |
ロージー | グロリア・ヘンドリー | 高島雅羅 | 岡のりこ | |
ストラッター | ロン・サットン | 玄田哲章 | 秋元羊介 | |
クオーレルJr | ロイ・スチュワート | 平林尚三 | 玄田哲章 | をはり万造 |
ウィスパー | アール・ジョリー・ブラウン | 亀井三郎 | 安西正弘 | |
タクシー運転手 | アーノルド・ウィリアムズ | 千葉繁 | 谷口節 | |
美女 | マデリン・スミス | 吉川なが子 | 横尾まり | |
店員 | クビー・チェーザ | 横尾まり | 岡のりこ | |
ウェイター | ダン・ジャクソン | 田中幸四郎 | 笹岡繁蔵 | |
エディ | ランス・ゴードン | 広瀬正志 | ||
カナンガの部下 | 田口昂 | 島香裕 | ||
漁師 | 大滝進矢 | 笹岡繁蔵 | ||
靴みがき | 小比類巻孝一 | 小室正幸 |
※キングレコードから発売の特別版DVDにはTBS版の2バージョンの吹替を収録。
- TBS版1 - 初回放送1981年4月6日(月)21:02-23:25 『月曜ロードショー』(本編約120分)
- プロデューサー - 熊谷国雄、演出 - 佐藤敏夫、翻訳 - 木原たけし、選曲 - 重秀彦、効果 - 桜井俊哉/遠藤堯雄、調整 - 小野敦志、制作 - 東北新社/TBS、解説 - 荻昌弘
- ※ムーア時代から、日本での007作品テレビ初放映は延長枠が恒例となった[7]。
- TBS版2 - 初回放送1988年1月19日(火)20:00-21:54 『ザ・ロードショー』
- プロデューサー - 上田正人、演出 - 小山悟、翻訳 - 木原たけし、制作 - 東北新社/TBS、解説 - 荻昌弘
- ソフト版 - 初出、2006年11月22日発売 DVD アルティメット・コレクション
- 演出 - 福永莞爾、翻訳 - 佐藤一公、調整 - 金谷和美、制作 - 東北新社
- 当初、ボンドの声は「セイント 天国野郎」でムーアの声を担当していた近藤洋介にオファーしたが、近藤は舞台出演の為、収録スケジュールを確保できずに結局断念。前々作でレーゼンビーを吹き替えた経験のある広川が務めることになり、以降、広川は当シリーズ以外でもムーアの吹替を多数担当することとなる。
スタッフ
[編集]- 監督 - ガイ・ハミルトン
- 製作 - ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ
- 脚本 - トム・マンキーウィッツ
- 音楽 - ジョージ・マーティン
- 撮影 - テッド・ムーア
- 特撮 - デレク・メディングス
- 美術 - スティーブン・ヘンドリックソン
- 衣裳 - ジェリー・ハリス
- テーマ曲 - モンティ・ノーマン
- 主題歌 - ポール・マッカートニー&ウイングス
- 作曲 - ポール・マッカートニー、リンダ・マッカートニー(007 死ぬのは奴らだ (曲)を参照)。
- メインタイトル・デザイン - モーリス・ビンダー
主題歌
[編集]ポール・マッカートニー&ウイングスが起用され、同タイトル曲を担当した[8]。全英シングルチャートで最高位9位、アメリカのBillboard Hot 100で最高位2位を獲得し、映画と共に大ヒットとなった。007の主題歌が英米両方のチャートでトップ10入りしたのは、この曲が初めてだった。また、映画のサウンドトラックは、プロデューサーのジョージ・マーティンが担当し、ビートルズ時代以来の共演となった。同サウンドトラック・アルバムは、『ビルボード』誌アルバム・チャートでは、最高位17位だった。
興行成績
[編集]1973年の映画の世界興行成績で第3位[9]。日本では、1973年度の外国映画配給収入の第2位。
脚注
[編集]- ^ a b “Live and Let Die” (英語). The Numbers. 2022年8月12日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)312頁
- ^ 命がけで3匹のワニの上をポンポンポンと走り抜ける映画『007 死ぬのは奴らだ』のスタントが成功するまでのメイキング動画
- ^ “Top 10 Bond Babes” (26 February 2007). 21 March 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月25日閲覧。
- ^ “007 死ぬのは奴らだ(月曜ロードショー版)”. ふきカエル大作戦!!. 2022年7月29日閲覧。
- ^ “007 死ぬのは奴らだ(ザ・ロードショー版)”. ふきカエル大作戦!!. 2022年7月29日閲覧。
- ^ 初回放映から通常枠となったシリーズ第12作「ユア・アイズ・オンリー」のみ例外として、第21作「カジノ・ロワイヤル」まで延長枠初放映が続いた。
- ^ Benitez, Vincent P. (2010). The Words and Music of Paul McCartney: The Solo Years. Santa Barbara, Calif.: Praeger. p. 50. ISBN 978-0-313-34969-0.
- ^ “Movie list by worldwide gross” (英語). WorldwideBoxoffice.com. 2009年6月16日閲覧。(第1位は『エクソシスト』、第2位は『スティング』)