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World Cyber Games

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
World Cyber Games
状況 アクティブ
種類 eスポーツトーナメント
頻度 1年に1度
初回開催 2000年
ウェブサイト
www.wcg.com

World Cyber Games(ワールドサイバーゲームズ、略称:WCG)は、世界中のeスポーツ選手が複数のゲームタイトルにおいて様々な競技を行う、国際的なeスポーツ大会。eスポーツオリンピックとしても知られ、オリンピックなどの伝統的なスポーツ大会に倣い、大会では開会式が行われ、金メダル銀メダル銅メダルを目指して様々な国の選手たちが競技する。WCGの新たな公式のモットーは「Beyond the game, More than Sport」。大会は毎年別の都市で開催されている。

概要

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2011年の時点で、様々な国にディビジョンがあり、世界最大のeスポーツトーナメントであった[1]。WCGはInternational Cyber MarketingのCEO、Yooseop Ohによって設立、サムスン電子による財政的な支援を受け、大会はeスポーツオリンピックとして考えられた[2][3]。組織自体には公式のマスコットが存在し、オリンピックからヒントを得たロゴを使用していた[4]。各参加国の組織は、WCG本戦における国の代表として最も適した選手を決める全国決勝戦の前に、地域レベルでの予選を実施した。すべての大会に観客席が設けられているが、インターネット上の動画共有サービスでも見ることができる[3][5]

トーナメント試合を行うための場所の提供に加えて、サムスン電子のような大会スポンサーは、会場周辺のスペースを利用して製品の実演や出店を立ち上げるなど、マーケティングツールとしての役割も担った[6]。さらに、広告主にとってはこのイベントを、テレビを介した従来の広告配信に触れていない可能性のある、若い男性の観客に届けるための良い手段であると考えられている[5]

歴史

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WCGへの参加国

2000年、World Cyber Gamesが結成され、10月7日の開会式とともに、The World Cyber Game Challenge(WCG Challenge)が開催された。このイベントは韓国の文化観光部や情報通信部(ともに現存する文化体育観光部の継承前組織)、サムスン電子が主催した。17カ国のチームが集まり、Quake III ArenaFIFA 2000エイジ オブ エンパイアIIStarCraft Brood WarといったPCゲームタイトルでお互いに競い合った。WCG Challengeは、2000年10月15日に終了した[7]。この大会には17カ国から174人が参加し、賞金総額は20,000米ドルであった。

2001年、韓国ソウルにおいて初めてのメインイベントを開催。賞金総額は600,000米ドルであった。各国の決勝大会は3月から9月の間に開催され、メイントーナメントは12月5日から12月9日の間に開催された。38万9000人の選手が予選に参加し、430人のプレーヤーが決勝トーナメントへ進出。合計24カ国からのチームがトーナメントに参加した[8]

2002年、韓国大田で大規模なイベントを開催。賞金総額は1,300,000米ドルであった。45万人の選手が予選に参加し、最終的に450人が最終のトーナメントに参加した[9]。また、2003年の大会は再びソウルで開催され、2,000,000米ドルというさらに大きな賞金総額となり、XboxHalo: Combat Evolvedを使用したコンソールベースの競技戦を開催した最初のWCGトーナメントとなった[10]

WCG 2004

2004年、WCGはアメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコで開催され、初めての韓国以外を開催地とするトーナメントとなった。この大会の賞金総額は2,500,000米ドルであり、642人の選手がグランドファイナルに参加した[11]。その後、トーナメントは2005年シンガポール2006年にはイタリアモンツァと世界中の様々な国で開催され、この時期に、マイクロソフトはイベントの主要スポンサーとなり、2008年までのすべてのイベントにソフトウェアとハードウェアを提供していた。さらに、トーナメントで競技されるすべてのゲームタイトルは、Windows PCもしくは、Xboxコンソールのみに基づいていた[12][13]

2007年には、アメリカ合衆国ワシントン州シアトルで開催され、賞金総額は4,000,000米ドルであった。2008年、トーナメントはドイツケルンで開催され、アスファルト4:エリートレーシングを含む、モバイルゲームベースのトーナメントを組み入れた最初のWCGトーナメントとなった[14]2009年、トーナメントは中国成都で開催され、Dungeon & Fighterの特別プロモーションが行われた[15]。トーナメントと並列して、WCGはWCG Ultimate Gamerというリアリティ番組に初登場した。WCG Ultimate Gamerのシーズン2は、2010年8月から10月の間に放送された。

2014年2月、CEOのBrad LeeはWCGの閉鎖を発表した[16]。いくつかの提携パートナーは、CEOと組織との協力が困難であると述べた[17]

2017年3月、サムスン電子が所有していたWCGの商標を韓国の出版社であるスマイルゲートに移管したと報じられた。スマイルゲートはWCGを「未来の世界トップクラスのデジタルエンターテインメントフェスティバル」として発展させる計画であるとした[18]

2017年11月7日、World Cyber Games 2018が2018年4月26日から29日までタイバンコクにおいて開催されることが発表された[19]

2018年2月18日、トーナメント初戦から地域予選を開催し、参加範囲を拡大することを決定。それは近い将来、競技スケジュールを修正する可能性があるということであった[20]

2018年9月14日2019年7月18日から21日にかけて、World Cyber Games 2019が中国西安で開催されることが発表された[21]

大会一覧

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大会名 開催日 賞金総額
米ドル
主催地 選手 参加国 ゲーム名
WCG Challenge 2000年10月7日 - 10月15日 $200,000 大韓民国の旗 韓国 龍仁エバーランド 174 17
WCG 2001 2001年12月5日 - 12月9日 $300,000 大韓民国の旗 韓国 ソウルコエックス 430 37
  • エイジ オブ エンパイアII
  • カウンターストライク
  • FIFA 2001
  • Quake III Arena
  • StarCraft: Brood War
  • Unreal Tournament
WCG 2002 2002年10月28日 - 11月3日 $300,000 大韓民国の旗 韓国 大田エキスポ科学公園 462 45
  • 2002 FIFA World Cup
  • エイジ オブ エンパイアII
  • カウンターストライク
  • Quake III Arena
  • StarCraft: Brood War
  • Unreal Tournament
WCG 2003 2003年10月12日 - 10月18日 $350,000 大韓民国の旗 韓国 ソウル(オリンピック公園 562 55
WCG 2004 2004年10月6日 - 10月10日 $400,000 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州サンフランシスコ
642 63
WCG 2005 2005年11月16日 - 11月20日 $435,000 シンガポールの旗 シンガポール
サンテック・シンガポール国際会議展示場
679 67
WCG 2006 2006年10月18日 - 10月22日 $462,000 イタリアの旗 イタリア モンツァ 700 70
WCG 2007 2007年10月3日 - 10月7日 $448,000 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ワシントン州シアトル
700 75
WCG 2008 2008年11月5日 - 11月9日 $470,000 ドイツの旗 ドイツ ケルン 800 78
WCG 2009 2009年11月11日 - 11月15日 $500,000 中華人民共和国の旗 中国 四川省成都 600 65
  • アスファルト4(1対1、モバイル)
  • Carom3D(1対1、PC)
  • Counter-Strike 1.6(5対5、PC)
  • アラド戦記(PC、特別プロモーション)
  • FIFA 09(1対1、PC)
  • ギターヒーロー ワールドツアー(1対1、Xbox 360)
  • RED STONE(4対4、PC)
  • StarCraft: Brood War(1対1、PC)
  • TrackMania Nations Forever(1対1、PC)
  • バーチャファイター5(1対1、Xbox 360)
  • Warcraft III: The Frozen Throne(1対1、PC)
  • Wise Star 2(1対1、モバイル)
WCG 2010 2010年9月30日 - 10月3日 $250,000 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カリフォルニア州ロサンゼルス
450 58
WCG 2011 2011年12月8日 - 12月11日 $303,000 大韓民国の旗 韓国 釜山 600 60
WCG 2012 2012年11月29日 - 12月2日 $258,000 中華人民共和国の旗 中国 崑山 500 40
WCG 2013 2013年11月28日 - 12月1日 $306,000 500 38
WCG 2018 2018年4月26日 - 4月29日 - タイ王国の旗 タイ バンコク - -
WCG 2019 2019年7月18日 - 7月21日 $612,500 中華人民共和国の旗 中国 西安 506 34
  • クロスファイア
  • Dota 2
  • Honor of Kings
  • Clash Royale
  • Warcraft III: The Frozen Throne
  • ハースストーン
WCG 2020 2020年9月7日 - 11月8日 $285,000 オンライン 未定 未定
  • クロスファイア
  • Honor of Kings
  • Warcraft III: Reforged
  • FIFA ONLINE 4

日本のメダリスト

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WCGにおける日本代表が獲得したメダルの受賞者一覧。

  • 団体
    • 2001年エイジ・オブ・エンパイアII日本代表(HALEN、zyatou、toshi_Don) 団体銀メダル
    • HappysweetsB(2008年RED STONE日本代表:ポッキー、ちょこばなな) 団体銀メダル
    • HappysweetsA(2008年RED STONE日本代表:ぷりん、ストロベリー) 団体銅メダル
    • HAPPY_SWEETS(2009年RED STONE日本代表) 団体銀メダル

また、メダリストではないが kikuji(2003年、Unreal Tournament 2003)は最年少出場記録(当時11歳)を保持している。

脚注

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  1. ^ Hill, Jason (2011年4月29日). “Let the Cyber Games begin”. Brisbane Times. 2011年8月25日閲覧。
  2. ^ Americans win gold at world video game championships”. USAトゥデイ (2004年10月10日). 2011年8月24日閲覧。
  3. ^ a b Svoboda, Elizabeth (2004年10月). “World Cyber Games Finals”. IEEE Spectrum. 2011年8月24日閲覧。
  4. ^ World Cyber Games: from Korea in 2000 to China in 2009 ? and now on TV…” (2009年3月9日). 2016年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月24日閲覧。
  5. ^ a b Professional gamers draw big-name sponsors”. MSNBC (2005年9月13日). 2012年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月24日閲覧。
  6. ^ Rojas, Peter (2004年10月11日). “World Cyber Games 2004 takes aim in San Francisco”. Joystiq. 2015年1月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月24日閲覧。
  7. ^ WCG - Official History - WCG Challenge”. World Cyber Games. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月23日閲覧。
  8. ^ WCG - Official History - WCG 2001”. World Cyber Games. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月23日閲覧。
  9. ^ WCG Official Website - WCG History - WCG 2002”. World Cyber Games. 2013年5月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月23日閲覧。
  10. ^ WCG Official Website - WCG History - WCG 2003”. World Cyber Games. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月23日閲覧。
  11. ^ WCG Official Website - WCG History - WCG 2004”. World Cyber Games. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月23日閲覧。
  12. ^ Dobson, Jason (2006年4月13日). “Microsoft Announces World Cyber Games Sponsorship”. Gamasutra. 2019年1月15日閲覧。
  13. ^ Surette, Tim (2006年4月14日). “Microsoft to sponsor World Cyber Games”. CNET News. 2015年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月24日閲覧。
  14. ^ WCG Official Website - WCG History - WCG 2008”. World Cyber Games. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月23日閲覧。
  15. ^ WCG Official Website - WCG History - WCG 2009”. World Cyber Games. 2012年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年8月23日閲覧。
  16. ^ World Cyber Games to close down all tournaments in 2014” (2014年2月7日). 2014年3月25日閲覧。
  17. ^ Howell O'Neill, Patrick (2014年2月5日). “The Olympics of esports shuts down, partners say CEO was 'impossible to work with'”. The Daily Dot. 2015年5月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月20日閲覧。
  18. ^ WCG called e-Sports Olympics will be back.”. ネイバー (2017年3月29日). 2019年1月15日閲覧。
  19. ^ WCG 2018 Host City and Dates Announced”. ビジネスワイヤ (2017年11月7日). 2017年11月7日閲覧。
  20. ^ WCG to Hold Regional Qualifying Rounds from First Edition”. ビジネスワイヤ (2018年2月18日). 2018年2月18日閲覧。
  21. ^ WCG 2019 Host City and Dates Announced”. ビジネスワイヤ (2018年9月14日). 2018年9月14日閲覧。

外部リンク

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