幾歳を経て 老いさらばえて
朽ちてゆく身を引き摺り
迎える宵はもう幾ばくか
終の棲家に戻る
一人繋ぐ 囲炉裏の熾火
雨の宵は揺らぎ惑う
浅き夢よ 過ぎ去りし日々
遠く誰か呼んでいた
僅かばかりの夕餉を食んで
一つ息を吐きだせば
枯れ木のような細い腕にも
温もりがそっと宿る
浅き夢よ 一時の夢
長い夜の慰みに
遠い雨の記憶を辿り
時を越えて君想う
浅き夢よ 記憶を映し
今ぞ向かう 君の元へ
長き生も 一時の夢
やっと逝ける 君の元へ
ああ、今、疾走って君の元へ逝く
遥かな道の果てに……
幾多の足跡に……
重荷を背負い込んで
あなたは辿り着いた
巡り逢う もう逢える
今向かう 君の処へと
巡り逢う すぐ逢える
巡り逢う また逢える
幾つ重ね 人世の終わり
ひとつ ふたつ 荷物下ろし
二人 永く 永久の旅路へ
そうずっとずっと そばにいるよ
00:00 / 04:10
『一時の夢』
昔の作品。
もっと見る
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想