A
寂しいって簡単に言えば
苦しいって曖昧に笑う
悲しいって簡単に言えば
虚しいって曖昧に笑う
B
そうした日々の繰り返しの中で
気づいたら摩耗していた、何か大事なもの
許せるはずもないのに受け入れてしまった
感情達に名前もつけられないまま
俯いて蹲って、目を閉じた
S
暗闇が心地いいこと
静寂が温かいこと
全てから遠ざかっていく自分に
どうしようもなく腹が立つこと
一番忘れたかった怒りが最後まで首をもたげて
壊れていく微笑みに縋りつくように
涙が溢れた、涙が溢れた
A
嬉しいって簡単に言えば
楽しいって曖昧に笑う
愛しいって簡単に言えば
恋しいって曖昧に笑う
C
どうしようもなくなっているのは
誰のせいでもない、自分のせいだ
わかっている
わかっているから
もう何も言わないでおくれよ
S
青空に目を焼かれても
喧騒が耳を裂いても
全てから遠ざかっていく自分を
丸ごと愛してあげられたなら
一度も殺せなかった怒りもいつか安らぎを纏って
ぎこちなく軋む微笑みを美しいと
ただ美しいと、思えるだろうか
C
それでも、ああそれでも
ひとりが優しく心を撫でるのはなぜ
冬の川底に咲く花のように
痛いほど透き通って見えるのは、なぜ
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