夏に痛いほど透過していく
呼吸全部が蜃気楼になっていく
笑えるよ
人生なんて失笑の連続だ
夕焼けの色や匂いなんてそれぞれなんだから
人と人が分かり合えるなんて滑稽だ
僕の思考も言葉も熱帯夜みたいな邪魔くさい棘だ
打ち上げ花火のように
どっか遠いとこで死んでくるよ
汗と同じぐらいの距離感で
感じろっていう罪悪感がずっと背中にへばりついている
うるさいな
ちゃんと死ぬからさ
僕の蜃気楼が消えた後は
皆勝手にすればいい
どうせ碌な人生は送れない
落ちたメガネも捨て
世界を一緒に歩こうよ
死ぬとき死ねばいいよ
どこまでも行けるよ
夜が脆い幸せになっていく
生きた証が熱に溶けていく
あのね
誰も救ってくれなかった
誰も聞いてくれなかった
誰一人見てくれなかった
映画みたいな距離感が本当笑えるよ
嫌いだ
嫌いだ
嫌いだ
嫌いだ
皆嫌いだ
簡単に手を出すなよ
最後まで助けてくれやしないのに
生きることが正解とかそういう押し付けもういい加減にして
同じ立場で同じ言葉が言えるなら言ってみなよ
寂しい苦しいじゃ終わらない
抱えきれないこの獣
この熱は誰にも奪われない
この汗は誰にも止められない
やっと気づいたんだ
しょうがないことはしょうがないし
何を悔やんだって変わらない
だって
僕は君の中で飽和している夏なんだから
笑えよ
何度だってやり直せるよとか
何度だって取り戻せるよとか
そういう言葉もう鬱陶しいよ
どんなに説教したって
結局他人でしかないってこと
知ってるんだよ
人間は立場から逃げられないってこと
それが本当気持ちいいってこと
抱え込んだ辛かったこと
隠し切った嫌だったこと
今更言うなよって
じゃあ一体いつ言えばよかったんだ
どうすればよかったの
どうしょうもないことばっかりの
人生を肯定するには
どうすればよかったって言ってんだよ
どうしょうもないよ
どうしょうもないのにね
ずるいよね
同じ痛みを誰にも共有できないなんて
そうか
君は
大人になっていくんだね
大人になっていたんだね
夏が希薄して遠くなっていく
君に言いたいことがあるんだ
生きて
生きて生きて
生きて生きて
生きて生きて
生きて生きて
生きて
そして死ね
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