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2017年12月10日日曜日

[170.1] 水と循環の音楽


「水」「環境」をテーマに47の音楽作品を取り上げた小さなリスニングガイド冊子「水と循環の音楽」。初版発行は2010年春。当時は新潟市で企画したライブイベントなどで手配りし、その後CDショップ・雨と休日さんの協力を得て、あわせて100〜150部ほどを配布したと思います。それから長い間品切れとなっていましたが、この度、一部の誤植やアーティスト名の間違いを訂正した改訂版を発行することにいたしました。インクジェットプリンタで一枚一枚印刷した自家製本で、体裁もたいへん簡素ですが、この冊子が何かの気づきや新しい音楽と出会うきっかけになれればとても嬉しく思います。郵送をご希望の方は、fujii.nomino@gmail.com 藤井まで、件名を「水と循環の音楽 希望」とし、お名前・ご住所をお送りください。(冊子代・送料は無料となります。) 
※2019年12月末日をもって改訂版の配布受付を終了しました。たくさんのお問い合わせをありがとうございました。



発行日:2010年3月20日
発行元:のみの音楽舎
仕様:A6変型 本文80ページ
発行番号:flea27
内容:Water, 47枚の水/津田貴司インタビュー/水雑記


※冊子希望のお問い合わせをいただいてから、2日以内にこちらから返信メールを差し上げます。返信メールが届かない場合、こちらで確認が出来ていない可能性がございますので、恐れ入りますが再度メールをお送りいただくか、080-6564-4159あてにSMSにてお知らせください。

2014年2月5日水曜日

[846.1] Bruno Munari - Cappuccetto Bianco

Anche a guardare bene tutta questa neve, non si riesce piu' a vedere, a distinguere la cuccia del cane, 
i cespugli di bosso, la panchina di pietra, il contorno delle aiuole, il sentiero che conduce verso il bosco. 
Anche aprendo bene gli occhi non si riesce a vedere niente.

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どんなに目をこらしても、
犬小屋も、草むらも、花壇も、森へ続く小道も、
雪の中にのみこまれて何も見えない。
(ブルーノ・ムナーリけんきゅうかい 訳 より)


さまざまな素材が使われた知育のための12冊の本「I Prelibri(本に出会う前の本)」、トレーシングペーパーやパラフィン等の質感やレイヤーを効果的に用いた「Nella nebbia di Milano(霧のなかのサーカス)」「Nella notte buia(闇の夜に)」など傑作絵本をはじめ、インダストリアル・デザイン、映像、詩、独創的なデザイン論まで、さまざまな分野に大きな功績を残した、ミラノ出身の芸術家Bruno Munari(ブルーノ・ムナーリ)。「ずきんちゃん」シリーズのひとつ、1981年出版の「Cappuccetto Bianco(白ずきんちゃん)」は、絵本作家Remy Charlip(レミー・シャーリップ)と、音楽家/思想家John Cage(ジョン・ケージ)に捧げられた真っ白な本。ほとんど文字のみが印刷された本ですが、詩集ではなく絵本で、紙の白は雪の色、雪の風景がこの物語の舞台。

John Cageが「4分33秒」公演で、会場内の沈黙、ざわざわとした雑音を「演奏」として図地反転させて観客を驚かせたように、この白い絵本もまた、無地の紙を「白ゆえに見えないもの」として静やかにシーンや登場人物を喚起させ、紙自体のかすかな素材感や、「絵本とは」という疑問にまで読み手の関心を導く、さりげない仕掛けに満ちています。
この「白ずきんちゃん」創作のきっかけになったRemy Charlipの「It Looks Like Snow(雪がふっている)」は1957年に出版で、同じく真っ白な絵本。昨年、タムラ堂より初の日本語訳本が出版されています。
...

Bruno Munari - Cappuccetto Bianco
publisher: Corraini  

レミー・シャーリップ - 雪がふっている
出版社: タムラ堂  

2013年9月21日土曜日

[765] Bernie Krause - The Great Animal Orchestra

Little Brown, 2012

地球上の様々な自然界の音をアーカイヴする生態音響/サウンドスケープ研究組織「Wild Santuary」の設立者であり、作家/学者として活動するBernie Krause(バーニー・クラウス)。研究をまとめた2012年の著書「The Great Animal Orchestra: Finding the Origins of Music in the World's Wild Places」の日本語訳本が、この10月にみすず書房より刊行。
ジャズのセッションプレーヤーとして50年代より音楽活動を始め、60年代には電子音楽家としてムーグシンセサイザー開発へ参加。70年代にはエスニックなソロ作の他、Paul BeaverとのデュオBeaver & Krause名義では、後のエコロジカルな音響研究への足がかりとなる、自然風景を描写した電子ニューエイジ路線へ。博士号修得後は、自然音アーカイヴ/研究に専念し、Wild Sanctuary Music/The Nature Companyよりフィールドレコーディング作品(Soundscape Albums)、自然音と器楽で構成された風景音楽作品(Music & Soundscape)、民族音楽作品(Native Voices)など多くの資料/作品を残しています。
生物と環境がつくる音響の意味を説き明かす。
[著者] バーニー・クラウス  [訳者] 伊達淳  [出版社] みすず書房

序章 過去からの残響

第一章 わたしを導く音
第二章 大地の声
第三章 生命そのものが音を編成する
第四章 バイオフォニー 原始のオーケストラ
第五章 初めての音
第六章 異なる民族、異なる鳴き声
第七章 ノイズの霧
第八章 ノイズとバイオフォニー 水と油
第九章 コーダ──希望

本の中で取り上げられている音風景は特設ページで試聴できます

listen sounds: Sounds to Accompany the Book
http://orchestra.msz.co.jp/

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動物の音声は、ほかの生物音が織りなすシンフォニーに呼応しながら進化したが、
同時に、風や水の音(クラウス氏はgeophonyと呼んでいる)にも関連して進化したと、同氏は考えている。

TED Talk: The Voice Of the Natural World (June, 2013)

2013年8月1日木曜日

[728] Chee Shimizu - Sketch Of Water


EYESCREAM.JPのMix Archives #25
ORGANIC MUSICの店主であり、DJ/プロデューサーとして活動するChee Shimizuによるexperimental/chillout mix。
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6月には、辺境的なオブスキュア(世に知られていない、カテゴリーの曖昧な)サウンドが
長年のリスニングに裏付けられた嗅覚によって選盤・編成された
ディスクガイド「オブスキュア・サウンド 桃源郷的音盤640選」が刊行されています。
check..

 AMAZON  published: RittorMusic


 AMAZON  published: ele-king books

2013年2月18日月曜日

[627.2] 小松正史 - サウンドスケープのトビラ: 音育・音学・音創のすすめ


A NEW PERSPECTIVE ON SOUNDSCAPE

小松正史 著

Publisher: 昭和堂

ISBN-10: 4812212391
ISBN-13: 978-4812212394
Format: Book
Country: Japan
Year: 2013/01
AMAZON

音をきくこと、音を分析すること、音をつくること。音に気づくよろこび(サウンドスケープの知覚)は、サウンドスケーピング(音風景をつかった具体的な行為)につながっていく。サウンドスケープを原動力に活動する著者が、20年にわたる経験をもとに、その考え方と可能性を紹介する。


第1章 サウンドスケープを知る―音風景の真相にせまる

第2章 《音育》音の教育―聴覚を磨き、音のイメージを記録する
第3章 《音学》音の学問―現場の音を調査・分析・解釈する
第4章 《音創》(一)音デザイン―現場の摂理に見合う音づくりに挑む
第5章 《音創》(二)背景音楽の表現活動―代償音楽としての背景音楽
終 章 サウンドスケープを活かす道はあるのか

小松 正史|音楽家・音風景研究家 blog


2013年2月17日日曜日

[627.1] William Allaudin Mathieu - The Listening Book: Discovering Your Own Music

The Listening Book: Discovering Your Own Music
    大きな耳―音の悦楽、音楽の冒険 buy


2012年8月30日木曜日

[570.1] Augustin Berque - Le Sauvage et L'artifice (Les Japonais Devant La Nature)


風土の日本―自然と文化の通態
オギュスタン・ベルク 著
篠田勝英 訳

Publisher筑摩書房, ちくま学芸文庫
ISBN: 4480080171
JAN:9784480080172
Format: Book
Country: Japan
Year: September, 2009


自然を神の高みに置くかと思えば、無謀な自然破壊を平気でやってのける日本人。この自己矛盾をささえている日本の風土とはいったい何だろうか?和辻哲郎『風土』をその方法において乗り越え、新たな〈自然〉概念を提唱する本書は、卓抜の哲学的思考の書物であると同時に、最高級の日本論である。
http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480080172/


出発点―あいまいな場所、ある日曜日
1 基本要素の生気(気象;山水;草木)
2 風土の理(野生の自然、構築された自然)
3 現実の構築(自然の現われ出る裂け目;住まう;景化する;もうひとつの自然、もうひとつの存在)
帰還




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