オルメカの時代、地上界最強の生き物はジャガーであった。ジャガーはアメリカ大陸最大のネコ科の動物で、オルメカの王家にとって崇拝の対象であった。
そのためオルメカの支配者たちは人間とジャガーが結び付いた図像を多く残した。
「半人半獣神像(ジャガー神)」もその一つ(写真右)。両腕を胸の前で組み、あぐらをかいて座っている人物像だ。しかしよく見るとジャガーが吠えているかのようなひしゃげた口をしている。また鼻もジャガーのように大きく、上を向いている。
ジャガーと人間が合体した図は王権を補強する意味合いがあり、また被支配者に対しては支配者だけがジャガーと結び付くことができることを誇示した。
ひすいの石斧にもジャガー信仰が表現されている。(写真下)明るい緑と青が混じり合ったような淡い色調の石はオルメカでは太陽、水、魂などを意味し、神聖なものとして宗教儀式にも用いられた。
石斧にはジャガーが吠えているような口元や大きめの鼻をもつ王の姿が描かれ、ここにもジャガー信仰が見て取れる。
また頭飾りにはトウモロコシが表現され、豊作や生活の安定を願う儀式で使われたとされる。
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