「本当に漫画みたいですよね。漫画でも出来すぎなくらい」。5月24日に行われた競馬の第87回オークス(優駿牝馬、GⅠ)でジュウリョクピエロに騎乗、日本中央競馬会(JRA)の女性騎手で初めてクラシックレースに騎乗して勝利した今村聖奈さん(22)は、愛馬との歩みをそう振り返る。いくつもの偶然が重なり、その歩みは一つの頂へと続いていった。
変化を求めて武者修行に
≪1年目の2022(令和4)年、女性騎手年間最多となる51勝。しかし、その後は故障などに苦しんだ。変化を求め、25年春に茨城・美浦トレーニングセンターに武者修行に出向いた≫
良くない時期を抜けて、楽しく馬に乗れていた。そんなタイミングでピエちゃん(ジュウリョクピエロ)と出会いました。美浦から所属先の滋賀・栗東トレセンに戻った際、調教師の寺島良先生から「新馬頼むわ」と依頼を受けて。初めて乗ったのは、9月の新馬戦前の追い切り(調教)でした。デビュー前の新馬は自分の仕事を分かっていない子も多いけど、彼女は教えることがほぼなかった。走れそうだな、という感覚はありました。