アイヌ民族が多く暮らす北海道平取町の民芸店「高野民芸」でアイヌ民具を制作、販売する木彫り作家、高野繁広さん(76)は、生まれ育った東京から50年以上前に移住した。約200種類の民具を作ることができ「文化を残したい」と後進の育成にも力を入れる。
寝床を探し…そのまま弟子入り
都内でも大気汚染が深刻化していた1972年夏、自然に囲まれて暮らしたいと考え、ヒッチハイクで北海道を回った。偶然降ろされた平取町で資料館に立ち寄り、植物のとげや魚のうろこの文様が彫られた民具に目を留めた。身近な道具に自然への敬意を込めるアイヌ文化に魅了された。