BLUE OYSTER CULT

ザ・ディサイプルズ、トラヴェスティ、ソフト・ホワイト・アンダーベリー、ストーク・フォレスト・グループといった胎動期のバンドの灰から1967年にロングアイランドで結成されたブルー・オイスター・カルトは、その長いキャリアのほとんどを、結成メンバーの一人で、バック・ダルマの芸名でも知られるギタリスト兼シンガーのドナルド・ローザーの粘り強さに負っている。実際、彼はブルー・オイスター・カルトの15枚目のスタジオ・アルバム『ザ・シンボル・リメインズ』が2020年にリリースされたとき、ハード・ロック・バンドで初期から活動していた唯一のミュージシャンだった。しかし、エリック・ブルームというギタリスト兼シンガーがバンドに加入し、同名のファースト・アルバム『Blue Öyster Cult』（1972年）のレコーディングまで在籍したことで、彼は同じように忠実な分身を見つけた。すぐにアリス・クーパーやザ・バーズらとツアーを行ったブルー・オイスター・カルトは、翌年にセカンド・アルバム『Tyranny and Mutation』を発表。1974年にリリースされた『Secret Treaties』は、第二次世界大戦時のドイツの戦闘爆撃機をモチーフにしたジャケットが物議を醸し、歌詞の一部がナチスのイデオロギーに言及していると非難された。バンドはマスコミの前で自分たちを正当化しなければならなかったが、このイメージは1976年まで残り、「(Don't Fear) The Reaper」のヒットのおかげで大成功を収めた。1977年のアルバム『Spectres』にも 「Godzilla」がヒットしたが、その頃にはバンドは商業的にピークに達していた。ブルー・オイスター・カルトは1981年にアルバム『 Fire of Unknown Origin』をリリースし、彼らが影響を受けたブラック・サバスとツアーを行ったが、その後のリリースで往年の成功を享受することはなくなり、商業的には衰退期に入った。バンドは一連の人事異動を経て、ドナルド・ローザーとエリック・ブルームという2人の "歴史的 "メンバーだけが指揮を執るようになり、"Two Öyster Cult "という皮肉なニックネームが付けられた。Curse of the Hidden Mirror』は2001年にリリースされたが、新しいスタジオ・アルバム『The Symbol Remains』が2020年にリリースされるまで、さらに19年かかった。続いて2024年には、1978年から2016年の間にレコーディングされた、再構築された曲や未発表曲を集めた『Ghost Stories 』がリリースされた。MC5のスタンダード曲「Kick Out the Jams 」のカヴァーも収録されている。このアルバムは、半世紀近くに及ぶ彼らのキャリアの最後を飾るものとしてバンドによって発表された。