ガンナ

本名セルジオ・ジアヴァンニ・キッチンズ、アメリカのラッパー、ガンナは1993年6月14日、カレッジパーク（ジョージア州）で5人兄弟の1人として生まれた。学業に励んだ後、2013年にヤング・ガンナ名義でリリースしたミックステープ『Hard Body』でラッパーへの意欲を示す。彼のレーベルYSLレコーズと契約したヤング・サグとの出会いが、その後の活動を決定的にした。2016年にリリースされたミックステープ『Drip Season』は、『Drip Season 2』と『Drip or DrownEP』（2017年）、『Drip Season 3』（2018年）と続くシリーズの幕開けとなり、ナヴ、リル・ウージー・ヴァート、リル・ヤッティー、リル・ベイビーとのコラボレーション、そしてドレイクがゲスト参加した『Drip Harder』ではデュオを組んだ。これをきっかけに、ガンナはデビュー・アルバム『Drip or Drown 2』（2019年2月）に取り組み、たちまちビルボード200で3位を獲得、トラップを背景に彼のトレードマークであるつぶやくようなラップを導入した。マライア・キャリーの「Stay Long Love You」のヴァースを歌うために招かれたこのラッパーは、2019年の多忙な時期に、ピア・ミア、ナイトメア、クリス・ブラウン、フレンチ・モンタナ、G-イージー、ア・ブギー・ウィット・ダ・フーディー、さらにドイツのUfo361（「On Time」）らと数々の出演を果たした。翌年はコヴィッド19の大流行に触発され、ターボ、ヤング・サグとのトリオの一員としてトラック「Quarantine Clean」をレコーディングし、この曲はリル・ベイビー、トラヴィス・スコット、ロディ・リッチとともに2ndアルバム『Wunna』（聖別アルバム）にも収録され、ビルボードチャートで1位を獲得した。2022年の年明けには、フューチャー、ヤング・サグ、21サヴェージ、ドレイク、コダック・ブラック、クロエ、リル・ベイビー、G・ハーボ、ネッチー、クリス・ブラウン、ヤン・ブルー、ロディ・リッチらをゲストに迎えた3枚目のスタジオ・アルバム『DS4Ever』をリリースし、再び1位を獲得した。YSLギャングが関与した古い事件に関連して1年間投獄されていたガンナは、2023年にアルバム『A Gift & a Curse』（ランキング3位）でカムバックし、ノーマニ、レオン・ブリッジス、オフセット、ロディ・リッチとのデュエットをフィーチャーした2位の『One of Wun』（2024年）を発表。続く『The Last Wun』（2025年）は3位にランクインし、オフェット、ネッチー、ナイジェリア人シンガーのウィズキッド、ブルナ・ボーイ、アサケをフィーチャーし、リード・シングル「Him All Along」（58位）を収録した。