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ステレオ太陽族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ステレオ太陽族』
サザンオールスターズスタジオ・アルバム
リリース
録音 1981年4月 - 6月
VICTOR STUDIO
KRS STUDIO
ジャンル ロック
ジャズ[1]
AOR[1]
ゴスペル[2]
メンフィスソウル[2]
ブルース[2]
時間
レーベル Invitation
タイシタレーベル(再発盤)
プロデュース 高垣健
サザンオールスターズ
チャート最高順位
  • オリコン
    • 週間1位(6週連続)
    • 1981年度年間13位
サザンオールスターズ アルバム 年表
アーリー・サザンオールスターズ
1980年
ステレオ太陽族
(1981年)
SOUTHERN ALL STARS BEST ONE '82
(1981年)
『ステレオ太陽族』収録のシングル
  1. Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)
    リリース: 1981年6月21日
  2. 栞のテーマ
    リリース: 1981年9月21日
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ステレオ太陽族』(ステレオたいようぞく)は、サザンオールスターズの4枚目のオリジナル・アルバムであり、本作の9曲目に収録されている楽曲名でもある。1981年7月21日レコードで発売。発売元はInvitation

1984年6月21日1998年4月22日2008年12月3日CDで再発売されている。1989年6月25日にはCDとカセットテープで再発売された。また、2014年12月17日からはダウンロード配信、2019年12月20日からはストリーミング配信が開始されている[3][4]

背景

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前作『タイニイ・バブルス』から、約1年4か月ぶりに発売された作品[5]。タイトルは、石原慎太郎原作の映画『太陽の季節』に登場し、1960年前後のサーファーなどの若者を指した太陽族から来ている[6]

編曲やサポートメンバーとして八木正生が全面サポートしており[5]、今までのサザンのサウンドとは変わったりしている[6]

リリース

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1984年の再発盤では、パーカッション野沢秀行の名前が「野沢和之」と誤ってクレジットされてしまっている。1998年の再発盤の初回限定盤は、オリジナルLP復刻ジャケット(紙ジャケット)仕様で、黒柳徹子によるライナーノーツが封入されている。

本作以降バーニングプロダクションがプロデュースから離れる。また、このアルバムはバーニングが権利を持った楽曲が収録された最後のアルバムである。

再発売

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アートワーク

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ジャケットの写真は、写真家の半沢克夫がブラジルで現地の女性にお面を付けさせて撮った写真を見た桑田が面白がり、採用されたものである[7]

プロモーション

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本作に収録されている数曲は、桑田佳祐が音楽担当を務めた映画モーニング・ムーンは粗雑に』に使用されている[6]

批評

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2015年に、桑田は本作のジャケットを見た時に「お面にセーラー服はひどいな」と述べている[8]

当時サザンのレコーディング・エンジニアを担当していた猪俣彰三は、本作のドラムの録り方にこだわって収録したところ、後日ドラムの松田弘から「『ステレオ太陽族』のドラムの音はあまり好きじゃなかった」と言われ、反省したという[9]

収録曲

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  • 初回限定盤(再発盤)・通常盤共通収録。既発曲の解説は各収録作品を参照のこと。
Side A
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「Hello My Love」桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
八木正生(弦管編曲)
2.My Foreplay Music桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
3.「素顔で踊らせて」桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
4.「夜風のオン・ザ・ビーチ」桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
5.「恋の女のストーリー」桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
6.「我らパープー仲間」桑田佳祐桑田佳祐八木正生
合計時間:
Side B
#タイトル作詞作曲編曲時間
1.「ラッパとおじさん (Dear M.Y's Boogie)」桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
八木正生(弦管編曲)
2.「Let's Take a Chance」桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
八木正生(弦管編曲)
3.「ステレオ太陽族」桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
4.「ムクが泣く」関口和之関口和之サザンオールスターズ
5.朝方ムーンライト桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
6.Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
7.しおりのテーマ桑田佳祐桑田佳祐サザンオールスターズ
合計時間:
  1. Hello My Love
  2. My Foreplay Music
    13枚目シングルのカップリング曲としてシングルカットされた。
  3. 素顔で踊らせて
    桑田出演のユニ・チャームアンネナプキンCMソング
    歌詞に「2月26日にはささやかな二人の絆」というフレーズが出てくるが、2月26日は桑田の誕生日である。
    PVは製作されていないが、2003年のDVDInside Outside U・M・I』にイメージビデオが収録された。
  4. 夜風のオン・ザ・ビーチ
  5. 恋の女のストーリー
    映画モーニング・ムーンは粗雑に』挿入歌。
    スローテンポな楽曲である。
    高樹澪が劇中で歌い歌手としてのデビューシングルとなった。
  6. 我らパープー仲間
    タイトルにある「パープー」は広島県の方言で「馬鹿」「阿呆」「間抜け」といった意味であり、本楽曲では「リスペクトと愛と才能に溢れた、気のおけない音楽仲間たち」という意味として使われている[10]
    お笑いコンビ・ヤーレンズの旧コンビ名の「パープーズ」はこの曲のタイトルに由来している。ヤーレンズの二人は共にサザンファンであり、現コンビ名の「ヤーレンズ」も13thアルバム『さくら』収録曲である「YARLEN SHUFFLE 〜子羊達へのレクイエム〜」の「ヤーレン」の部分に由来している[11]
  7. ラッパとおじさん (Dear M.Y's Boogie)
    全英語詞曲。歌詞中のセリフは日本語になっているが、こちらは歌詞カードに記載されていない。
    タイトルのモチーフであり、歌詞に登場するMr.Yagiは本曲でも編曲に携わっている八木正生のことを指す[5]。また、クインシー・ジョーンズの名前も登場している。
  8. Let's Take a Chance
    映画『モーニング・ムーンは粗雑に』挿入歌。
  9. ステレオ太陽族
    映画『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』挿入歌。
  10. ムクが泣く
    (作詞・作曲:関口和之/編曲:サザンオールスターズ)
    タイトルにある「ムク」は、ベース・関口の愛称で、本曲で初めて作詞・作曲・ボーカルを担当している[5]
  11. 朝方ムーンライト
    シングル「Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)」のカップリング曲。
  12. Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)
    12枚目シングル。
  13. しおりのテーマ
    13枚目シングルとして本作からシングルカットされた。

参加ミュージシャン

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ライブ映像作品

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曲名 作品名 備考
Hello My Love 真夏の大感謝祭 LIVE
My Foreplay Music
素顔で踊らせて 武道館コンサート 1982年1月26日に日本武道館で開催されたコンサートの模様を収録。
SUMMER LIVE 2003「流石だスペシャルボックス」胸いっぱいの “LIVE in 沖縄” & 愛と情熱の “真夏ツアー完全版”
夜風のオン・ザ・ビーチ SUMMER LIVE 2003「流石だスペシャルボックス」胸いっぱいの “LIVE in 沖縄” & 愛と情熱の “真夏ツアー完全版”
恋の女のストーリー 武道館コンサート 1982年1月26日に日本武道館で開催されたコンサートの模様を収録。
Southern All Stars THE BEST 『武道館コンサート』と同様の映像になっている。
我らパープー仲間 未収録
ラッパとおじさん (Dear M.Y's Boogie)
ステレオ太陽族
ムクが泣く
朝方ムーンライト
Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)
栞のテーマ

脚注

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出典

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  1. ^ a b 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p111
  2. ^ a b c 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p144
  3. ^ サザン、全266曲を世界111ヶ国で配信 オリコン 2014年12月17日配信, 2020年6月4日閲覧
  4. ^ サザン関連全972曲 サブスク一斉解禁 メンバーソロ曲も対象に オリコン 2019年12月20日配信, 2019年12月20日閲覧
  5. ^ a b c d 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p108-111
  6. ^ a b c サザンオールスターズの音=カラーを明確に表出させた『ステレオ太陽族』 What's in Tokyo 2019年10月26日配信, 2020年7月12日閲覧
  7. ^ “サザン初期の名盤秘話 写真家・半沢克夫さんが明かす「NUDE MAN」の正体”. 産経ニュース. (2022年11月25日). オリジナルの2022年11月25日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20221125063454/https://www.sankei.com/article/20221125-BCQHQUQP3VEDNCIPRWXSNFMMRE/ 
  8. ^ サザンオールスターズ会報「代官山通信 vol.130」8ページより
  9. ^ 『サザンオールスターズ 公式データブック 1978-2019』(2019年)リットーミュージック出版 p31
  10. ^ サザンオールスターズの傑作アルバム『ステレオ太陽族』制作秘話 music-calendar 2017年8月3日配信 2021年4月16日閲覧。
  11. ^ GINZA 2015年6月号(マガジンハウス)p.139「2015年の男たち 各界の気になる男たち名鑑」

外部リンク

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