「縄を習ってみたい」
そう思ったことはあっても、実際に教室へ足を運んだことがある人は意外と少ないかもしれません。
今回お邪魔したのは、一縄会教室福岡校。
一縄会は2004年に開校した、Hajime Kinokoさん主宰の縛り教室です。
全国各地でグループ講習会が開催されており、一縄会独自のカリキュラムに沿って縄を学ぶことができます。
実は筆者、ちょうちょ結びすら満足にできないほど紐状のものを扱うのが苦手。
そんな超初心者が、一回の講習でどこまでできるようになるのでしょうか。
一縄会教室福岡校へ
教室は福岡市中心部の天神にあります。
住所は参加者のみに案内されますが、怪しい雰囲気のあるエリアではなく、女性でも安心して参加できる環境です。
この日は講師の方を含めて7名が参加。
女性4名、男性3名でした。
縄教室というと男性が多いイメージを持っていたので、女性参加者の多さに少し驚きます。
講習の最初には、一縄会のシステムやカリキュラムについて説明があります。
一縄会のグループ講習は10級からスタート。各級ごとに検定があり、合格すると次の級へ進むことができます。
最高ランクは特1級。
一縄会では10級から3級までを初級、準2級から特1級までを中級と位置付けています。それ以上を学びたい場合は、プライベートレッスンで上級を目指すことも可能です。
また、6級に上がるまでは縄を無料で貸し出してもらえるのも嬉しいポイント。
一縄会では縄の販売だけでなく、縄なめしのワークショップも開催されており、縄の扱い方からメンテナンスまで学ぶことができます。
なお、現在ほかの縄教室へ通っている方は注意が必要です。
一縄会では他教室との並行受講はできません。ただし、他の教室に通っている方でも初回講習はお試し参加が可能とのことでした。詳しくは講師の方へご確認ください。
本結びからスタート
まず私が挑戦したのは、本結び。
この日教えてくださった講師は、つかささんです。
最初につかささんがお手本を見せてくださり、その後に実践。
10級では自分の身体を使って練習を行います。
自分の足首を使いながら本結びを作っていくのですが、単純に手順を覚えるだけではありません。
どういう仕組みで縄が固定されるのか。
なぜその順番なのか。
そういった部分まで説明してもらえるので、不器用な私の頭にもきちんと入ってきます。
そして、すくすく成長。
ある程度できるようになると次の課題へ進みます。
次は鎖縛り。
個人的にはミサンガ作りに近い感覚で、意外と得意でした。
縄を解くときにスルスルと抜けていく感覚が気持ちいい。
先生から「上手ですね」と褒めていただき、もしかして私も頑張ればできるのでは……?と、やる気スイッチが入りました。
鎖縛りのあとは縄の片付け。
簡単そうに見えて意外と難しい。
縄頭を常にわかりやすくしておくことで、次に使うときの作業効率が大きく変わります。
こういう基本的なことをしっかり学ぶ大切さを実感しました。
吊りの練習を見学してみる
ここで少し休憩。
周りを見ると、上級者の方々は吊りの練習中でした。
みんな宙に浮いている。
レベルの差を感じながらも、手順や動きを見て勉強します。
吊りの指導を担当されていたのは、一縄会教室福岡校主宰の弧さん。
細かな縄の処理や身体のバランスについて、高度なアドバイスをされていました。
みんなすごいなあ。
そんな感想しか出てきません。
手首ハーネス縛りに挑戦
休憩後は手首ハーネス縛り。
まず最初にHajime Kinokoさんの動画で手順を学び、その後に先生がお手本を見せてくださいます。
こちらもまずは自分の足を使って練習。
ここでひとつ気付いたことがあります。
縛り手さんは暑い。
広島縄会では受け手役をすることが多く、「縛り手さんはいつも暑そうだな」と思っていたのですが、その理由がわかりました。
ものすごく体力を使うのです。
一つ一つの動作に全力を出しているわけではありません。
それでも縄を丁寧に扱い、手順を考えながら動かし続けるので、気付けば汗をかいています。
これも新しい発見でした。
自分の足でできるようになった後は、先生の腕を借りて実践。
ところがここでパニックになります。
自分の身体でやるのと、人の身体でやるのは全然違う。
見る方向が変わるだけで、何が何だかわからなくなるのです。
どっちがどっちだ?
本結びってどうやるんだっけ?
先生に丁寧に教えていただきながら、なんとか完成。
縄の強さや締め具合は実際の身体にやってみないとわからないので、とても勉強になります。
ただ、自分としては納得がいきません。
「もう一回やりたいです」
そうお願いすると、先生は快く付き合ってくださいました。
家では足ではなく、ペットボトルを2本並べて練習してみようと思います。
シンプルチェストハーネスとM字開脚
10級最後の課題はシンプルチェストハーネス。
これは自分の身体では練習しづらいため、マネキンを使って行います。
こちらもまず動画で全体像を理解し、その後に先生から直接指導を受けます。
事前に動画を見ることで「これから何をするのか」が把握できるのが良いところ。
動画には英語字幕も付いており、海外からも支持されている教室であることが伝わってきます。
途中で間違った手順になると、その都度アドバイスをいただけるため、正しい形で覚えることができます。
そして嬉しかったのが、縄の解き方を褒められたこと。
縄尻が遊んでモデルさんの顔などに当たらないように。
受け手をしているときによく聞いていた言葉です。
実際に縛る側になってみると、耳で聞いていた知識が自然と身体に入っていたことに気付きました。
10級の講習はここで終了。
少し早めに進んだため、9級のM字開脚も教えていただけることになりました。
自身の足を使って縛っていきます。
手順は理解していても、縄の隙間に止める作業が難しい。
思うように縄が入らず、悪戦苦闘します。
すると先生が、
「ここはみんな最初につまずくところなんですよ」
と声をかけてくださいました。
さすが9級。
一つ級が上がるだけで、確実に難しくなっていることを実感しました。
理論ではなく、体験してわかることがある
へとへとになりながら講習終了。
学ぶことが多く、とても充実した時間でした。
最後は全員で終礼。
講師の方々は作務衣を着ており、一目で先生だとわかります。
その姿も含めて、どこか道場のような空気があります。
まさに「縄道」。
主宰の弧さんが「カルチャースクールですよ」と語っていたように、一縄会教室福岡校は真面目で落ち着いた雰囲気の教室です。
わいわいと交流を楽しむ場というよりも、手を動かしながら着実に技術を身につけていく学びの場。
今回体験してみて印象的だったのは、縄を実際に触ってみなければわからないことがたくさんあったことです。
受け手として参加しているだけでは気付かなかった縄の扱い方。
縛り手さんが汗をかく理由。
人の身体に縄を掛ける難しさ。
そうした発見のひとつひとつが新鮮でした。
だからこそ、一縄会教室福岡校は縄を本格的に学びたい人、技術を基礎から身につけたい人に向いている教室だと感じます。
また、Hajime Kinokoさんのようなアーティスティックな縄に憧れている人にとっても、その技術や考え方に触れられる貴重な学びの機会になるでしょう。
ちょうちょ結びも怪しかった筆者ですが、一日で縄の面白さと奥深さを知ることができました。
次回は、そんな一縄会教室福岡校を支える講師の先生方にお話を伺います。
一縄会教室福岡校公式ページ
縛り教室の詳細、問い合わせについては公式ページより確認してください。
一縄会公式HP:https://shibari.jp/lesson/index.html#ichinawa
一縄会教室九州公式HP:https://ichinawakyushu.sakura.ne.jp/
一縄会教室 福岡/北九州/熊本/長崎 公式X:https://x.com/ichinawakyushu
一縄会教室 福岡校&熊本校主宰 弧さん公式X:https://x.com/arcofrope
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