グローバルCFOメッセージ
持続的な企業価値の向上のために、成長回帰に向けた強固な経営基盤の構築を推進
㈱電通グループ
グローバルCFO遠藤 茂樹2026年9月16日
私たち経営層は、125年の歴史を持ち、活力あふれる「dentsu」を、次世代に繋げ、永続的に発展させるために、中長期視点での意思決定を行い、世界中の多才なdentsuの人財とともに成長に向けて力強く取り組むことが重要であると考えています。その実現のために、グローバルCFOとして、財務ガバナンスの強化と、強固な経営基盤の構築を進めるとともに、あらゆるステークホルダーの皆様との積極的なコミュニケーションを通じて、dentsuへの信頼を回復し、持続的な企業価値の向上に繋げていきたいと思います。
2025年度の連結決算は、日本事業は引き続き好調に推移したものの、海外事業において第2及び第4四半期において大規模なのれんの減損損失を計上したことにより、最終損失となりました。第4四半期におけるのれんの減損損失の計上は、中長期的な海外事業の見通しが急速に悪化したことによるものではなく、減損テスト上の見通しを、2026年2月時点において今後のれんの減損損失が発生しないと想定される水準まで見直したことによるものです。これにより、今後追加でのれんの減損損失が発生する可能性は極めて限定的になったと考えています。
2026年は700億弱の当期利益を予想するものの、海外3リージョンにおける不振ビジネスの見直しと経営基盤の再構築を通じて、収益性の回復に注力しています。2025年には中国とオーストラリアが調整後営業利益ベースで黒字転換し、海外事業全体の営業キャッシュ・フローもプラスへ転じるなど、施策の効果は確実に見えてきています。
2026年8月には中期経営計画アップデートを公表しました。2026年度から2028年度にかけて、財務健全化と持続的競争力の基盤強化を最優先課題として取り組んでいます。その実現に向けた最重要の指標として、2028年度のオペレーティング・マージン16%を掲げました。短期的な利益率改善のみを追求するのではなく、将来の競争力強化に必要な投資との両立を図りながら、企業価値向上を実現していくことが、中期経営計画アップデートの基本的な考え方です。
その1年目となる2026年度は、日本事業の堅調な成長を維持するとともに、海外事業の収益性改善を進めていきます。経営基盤の再構築と不振ビジネスの見直しを着実に進めるとともに、重点領域への投資を継続していきます。
株主還元については、成長投資と財務健全性の確保を前提としながら、早期の復配を目指しています。財務健全化は復配の実現のみを目的とするものではありません。将来の成長投資余力を確保し、事業環境の変化に耐えうる強固な財務基盤を構築することが、中長期的な企業価値向上の前提であると考えています。
また、将来の成長投資と財務基盤強化の選択肢を確保するため、社債型種類株式の発行登録を行っています。
今後も、当社グループの目指す姿である「顧客と社会の成長に最もインパクトを提供するGrowth Partner」の実現に向けて、2028年度までの3年間で再成長に向けた基盤を着実に構築し、その先の持続的な成長につなげていきます。