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ビットコイン7万ドルで失速、米雇用統計と法案期限が焦点か|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は、1050万円周辺から節目1000万円近辺まで急落する展開で始まった。

米最高裁がトランプ米大統領の講じた相互関税などに対して、違憲という判断を下したことにより、週末の間にトランプ氏は新たに15%の一律関税を発表し、週明けの金融市場では混乱が広がり、売りが暗号資産(仮想通貨)市場にも波及した格好だ。

その後は1030万円台まで揺り戻すも、アンソロピックがCOBOLの効率化ツールを発表したことにより、AIディスラプション懸念が再燃し、ソフトウェア・セクターの急落に連れ安となり、1000万円周辺まで再び下落した。

24日は値固め失敗による失望感から1000万円を割り込む場面もあったが、この日の米株市場ではソフトウェア・セクターも含めハイテク株が一転して反発し、BTCの下値を支えた。25日のトランプ氏の一般教書演説前には、仮想通貨への言及を期待して相場は1040万円まで反発。

結果的に演説では仮想通貨への言及はなく、相場は1010万円近辺まで押したが、米ハイテクの復調に支えられ、米国時間には1097万円まで上昇した。

一方、これによりドル建てBTC相場が節目7万ドルにタッチすると、相場は失速。25日以降は特段の取引材料もなく、1000万円台中盤で小幅な揉み合いが続いている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

週明けの急落から持ち直したBTC相場だが、反発を主導した米ハイテク株の市況は、短期でAIへの楽観と懸念が入れ替わる展開となっており、先を見通しにくくなっている。今週は現物ビットコインETFへの資金フローも一時的に回復したが、ハイテク株の上昇が続かなければ、ETFフローの改善も続かないと言え、米株の市況に振り回される展開となっている。

目先では、1月の米卸売物価指数(PPI)が注目されるが、7万ドル(約1089万円)のレジスタンスは戻り売りの水準として強く意識されていると見ており、上値余地は限定的と指摘される。

また、3月1日にはクラリティ法案におけるステーブルコイン付利論争の期限が迫っているが、26日に開催された上院銀行委員会では、引き続き伝統金融と暗号資産業界との間で隔たりは埋まらず、議論が難航している。

来月までに決着がつかなかった場合、付利論争がどのように着地するかも不透明感が強い上、上院銀行委員会でのマークアップ(最終的な採決)もさらに先延ばしになることから、この問題は仮想通貨市場にとって短期的なリスクとなる可能性もあるだろう。

加えて、来週は雇用統計を含む複数の米雇用関連指標の発表を控えている。昨今では、米労働市場の底堅さを示すデータが多く、政策金利据え置きの長期化を示唆する結果が出れば、BTC相場の重石となろう。

今週は底堅さを示したBTC相場だが、安心するのは時期尚早と言えよう。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

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