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矢田稚子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
矢田 稚子
やた わかこ
内閣広報室より公表された肖像(2023年10月18日撮影)
生年月日 (1965-09-25) 1965年9月25日(59歳)
出生地 日本の旗 日本 大阪府大阪市浪速区[1]
出身校 大阪府立寝屋川高等学校卒業
前職 松下電器産業従業員
パナソニックグループ労働組合役員
所属政党民主党→)
民進党→)
旧国民民主党→)
国民民主党→)
無所属

日本の旗 内閣総理大臣補佐官(賃金・雇用担当)
内閣 第2次岸田第2次改造内閣
第1次石破内閣
第2次石破内閣
在任期間 2023年9月25日 - 現職

選挙区 比例区
当選回数 1回
在任期間 2016年7月26日 - 2022年7月25日
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矢田 稚子(やた わかこ、1965年9月25日 - )は、日本政治家内閣総理大臣補佐官(賃金・雇用担当)。

参議院議員(1期)、国民民主党副代表兼両院議員総会長、同顧問などを歴任。愛称は「やたわか」。

来歴

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2019年、徳永エリ平野博文中根一幸
2023年、内閣総理大臣補佐官就任時に岸田文雄
2024年、内閣総理大臣補佐官再任時に石破茂

大阪府大阪市浪速区生まれ[1]寝屋川市で育つ。特別奨学金で大阪府立寝屋川高等学校に通う。2年生のときに、何百万円もの借金が家にあるという父母の会話を聞いて退学願を出すが、教師に引き止められる[2]。店員、新聞配達、家庭教師などアルバイトを3つ4つかけもちしながら1984年に高校を卒業。弁護士を目指し大学への進学を希望していたが、両親の病気もありヤングケアラーとなっていた矢田は進学を断念し[3]、同年、松下電器産業(現・パナソニック)に入社[4][1]。オーディオ事業部人事部総務課に配属され、電話交換手を務めた[2]。その後、オーディオ・ビデオ本部の女性社員能力開発室、経営企画室を経て、1999年4月よりAVC社ビデオ事業部門真人事二課主任。この間、自らの体験を活かし、意欲ある女性社員がいきいきと働ける風土・制度づくりに取り組む[1]

2000年7月より松下電器産業労働組合中央執行委員。2006年7月より松下電器産業労働組合連合会中央執行委員、2008年7月パナソニックグループ労働組合連合会書記次長を経て、2014年よりパナソニックグループ労働組合連合会副中央執行委員長。2009年7月より関西生産性本部労働政策委員を務める。また、電機連合で男女平等政策委員長を務めた。

2016年、電機連合の支援を受けていた加藤敏幸の引退に伴い、第24回参議院議員通常選挙民進党公認で比例区から立候補[5]。矢田の得票数は比例候補者22人中3位。同党が比例で獲得した11議席のうちに入り、初当選を果たした[6]

2017年10月27日、民進党代表の前原誠司が、同月の衆院選で党を分裂させる形で戦う原因をつくったことについて陳謝し、引責辞任を正式に表明[7]。前原の辞任に伴う代表選挙(10月31日実施)では大塚耕平の推薦人に名を連ねた。

2018年5月7日、民進党と希望の党の合流により結党された国民民主党に参加した[8]

2020年9月1日、産業別労働組合の支援を受ける国民民主党の矢田稚子(電機連合)、浅野哲(同)、小林正夫電力総連)、浜野喜史(同)、古本伸一郎自動車総連)、濱口誠(同)、礒﨑哲史(同)、川合孝典UAゼンセン)、田村麻美(同)ら組織内国会議員9人は、立憲民主党と国民民主党が合流する新党に参加しないと決めた[9]。9月7日、玉木雄一郎を中心とする新「国民民主党」に加わる国会議員の募集が締め切られ、9人のうち矢田、浅野、小林、浜野の4人が同党に入党届を提出したことが明らかとなった[10]

同年10月より党副代表、男女共同参画推進本部長[11]。2021年10月より党両院議員総会長兼務。

2022年7月10日投開票の第26回参議院議員通常選挙に比例区から国民民主党公認で立候補。矢田の得票数は比例候補者9人中4位であったため、同党が比例で獲得した3議席に届かず落選した。得票数は159,929票で、国民民主党のみならず全政党の落選者で最多得票となった[12]。2022年8月に副代表を退任し、党顧問に就任[13]

2023年7月、次期参院選への不出馬を表明した。世代交代を理由に出身のパナソニックの労組が、次の参院選では矢田を推さないと決定したことが背景にあった。矢田自身はパナソニックに復職するとしている[3]。同年9月、国民民主党顧問を退任した。

パナソニックに復職後の2023年9月15日、第2次岸田第2次改造内閣の内閣総理大臣補佐官(賃金・雇用担当)に就任した[14]時事通信社によればこの時点で矢田は国民民主党の党籍はないという[15]。矢田は就任の経緯について9月12日にパナソニックの人事部門を通じて要請を聞いたと述べており、官邸から同社に対して打診があったとみられる[16][17]。2024年10月1日に発足した石破内閣においても内閣総理大臣補佐官に再任された[18]

政策・主張

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憲法問題

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  • 憲法改正について、「賛成」と回答している[19]
  • 憲法9条への自衛隊の明記について、「賛成」と回答している[20]

外交・安保

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経済・財政

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  • 財政健全化か経済対策かのどちらをより重視すべきかについて、「どちらかといえば経済対策」と回答している[20]
  • アベノミクスの考えについて、「評価できず、見直すべきだ」と回答している[19]
  • 10%の消費税率について、「引き下げるべきだ」と回答している[19]
  • 大企業や所得の多い人への課税を強化し、国の財源に充てることについて、「どちらかといえば賛成」と回答している[20]
  • 日本の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加について、「賛成」と回答している[21]
  • 原子力発電所に対する考えについて、「当面は必要だが将来的には廃止すべきだ」と回答している[19]

ジェンダー問題

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  • 選択的夫婦別姓制度導入について、「賛成」と回答している[19]
  • 同性婚を法律で認めることについて、「賛成」と回答している[20]
  • クオータ制の導入について、「どちらかといえば賛成」と回答している[20]

その他

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  • 皇族の女性が結婚後も皇室に残る案について、「賛成」と回答している[19]
  • 高校、大学の無償化に対する考えについて、「所得制限を緩和して無償化対象を拡大すべきだ」と回答している[19]

所属委員会

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選挙歴

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当落 選挙 執行日 年齢 選挙区 政党 得票数 得票率 定数 得票順位
/候補者数
政党内比例順位
/政党当選者数
第24回参議院議員通常選挙 2016年07月10日 50 参議院比例区 民進党 21万5823票 ーー 48 / 3/11
第26回参議院議員通常選挙 2022年07月10日 56 参議院比例区 国民民主党 15万9929票 ーー 50 / 4/3

脚注

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  1. ^ a b c d 矢田 わか子(やた わかこ)”. 参議院. 2022年4月17日閲覧。
  2. ^ a b 民進党 矢田わか子 参議院議員”. 会いに行ける国会議員 みわちゃんねる突撃永田町!! (2017年12月7日). 2020年2月5日閲覧。
  3. ^ a b “ある女性政治家の「引退」 やり残したこと、彼女しかできないこと”. 朝日新聞. (2023年8月20日). https://ml.asahi.com/p/000004c215/21222/body/pc.html 2023年8月30日閲覧。 
  4. ^ プロフィール - 矢田わか子 - 参議院議員 民進党参議院比例区第8総支部長
  5. ^ 「矢田稚子」さんの決断に組織の総力をあげて応える - 電機連合
  6. ^ 比例代表 民進党”. 2016参院選 NHK選挙WEB. NHK. 2022年7月11日閲覧。
  7. ^ “民進党の前原誠司代表が辞任表明「政治は結果責任」”. 日刊スポーツ. (2017年10月27日). https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201710270000492.html 2021年12月7日閲覧。 
  8. ^ “国民民主党、結党大会を開催”. Qnewニュース. (2018年5月7日). https://qnew-news.net/news/2018-5/2018050702.html 2018年5月24日閲覧。 
  9. ^ “民間労組系議員9人、合流新党に不参加”. 日本経済新聞. (2020年9月1日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63297380R00C20A9PP8000/ 2020年9月4日閲覧。 
  10. ^ “玉木氏ら新国民民主は14人 大塚氏参加、連合系割れる”. 中日新聞. (2020年9月8日). https://www.chunichi.co.jp/article/117311 2020年9月8日閲覧。 
  11. ^ 国民民主党、再始動”. 新・国民民主党 - つくろう、新しい答え。 (2020年9月15日). 2024年11月18日閲覧。
  12. ^ 参院選2022 比例区の候補者一覧・開票結果”. 朝日新聞. 2022年7月11日閲覧。
  13. ^ 党役員』(プレスリリース)国民民主党、2022年8月31日https://new-kokumin.jp/about/board-member2022年9月4日閲覧 
  14. ^ 第二次岸田第二次改造内閣 内閣総理大臣補佐官名簿 - 首相官邸ホームページ 2023年9月15日 (PDF)
  15. ^ “首相補佐官に矢田稚子氏 元国民参院議員、異例の登用”. 時事通信. (2023年9月14日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2023091400838&g=pol 2023年12月14日閲覧。 
  16. ^ “「働く人の声を官邸に届ける」 就任1カ月 矢田首相補佐官に聞く”. 毎日新聞. (2023年10月19日). https://mainichi.jp/articles/20231017/k00/00m/010/337000c 2023年12月14日閲覧。 
  17. ^ “元国民民主党副代表・矢田稚子が明かす“真相” 「私は岸田官邸に化学反応を起こす」”. 毎日新聞. (2023年11月2日). https://mainichi.jp/sunday/articles/20231030/org/00m/040/008000d 2023年12月14日閲覧。 
  18. ^ “官房副長官に橘、青木氏 首相補佐官に長島氏起用―石破新政権”. 時事通信. (2024年10月2日). https://www.jiji.com/sp/article?k=2024100101113 2024年10月3日閲覧。 
  19. ^ a b c d e f g h “候補者アンケートの回答”. 毎日新聞. (2022年11月6日). https://mainichi.jp/senkyo/26san/meikan/?mid=C00032003003 
  20. ^ a b c d e f g h 日本放送協会. “[NHK参議院選挙比例代表 候補者アンケート - 参院選2022 NHK]”. www.nhk.or.jp. 2024年11月18日閲覧。
  21. ^ “2016参院選 民進 比例 矢田 稚子”. 毎日新聞. https://mainichi.jp/senkyo/24san/meikan/?mid=C00002022022 2017年10月16日閲覧。 
  22. ^ 憲法審査会 委員一覧” (PDF). 参議院. 2022年4月17日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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公職
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