【特集】モバイル・ワールド・コングレス2014

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途上国市場に拡大余地

 先進国でスマホ市場は成熟化したかもしれないが、開発途上国ではまだこれからだ。MWCのシンポジウムに登場した米フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、途上国を中心に多くの人々がインターネットへの接続環境下にないことを懸念し、「フリー(無料)」でのネットアクセスを提唱していた。

 フィンランド通信機器大手ノキアは2月24日、基本ソフト(OS)に米グーグルの「アンドロイド」を搭載したスマホ「Xシリーズ」を発表した。かつて最大の携帯電話メーカーとして世界に君臨したノキアだが、スマホの時代となって以降は迷走を続けている。自社OS路線をあきらめ、米マイクロソフトのOS「ウィンドウズフォン」陣営に入り、昨年9月には携帯電話事業をマイクロソフトに売却することで合意した。

 そして今回、ライバルOSのアンドロイドを使った端末を市場投入する。もっとも、豊富なアンドロイドのアプリを使える利点は大きい。価格もアンドロイド搭載のノキアXは89ユーロ(約1万2000円)と比較的安めに設定された。ウィンドウズフォン搭載のルミアシリーズは高価格端末として、住み分けを目指す。

 カラフルな色合いで、デザインもシンプルなXシリーズ。まずはアジア、中南米、中東、アフリカといった新興市場で発売される。果たしてノキアの失地回復は途上国から始まるのだろうか。スマホにまだ触っていない「次の10億人」(ノキア)の存在を考えれば、米アップルや韓国サムスンを勝ち組と決めつけるのは、早計かもしれない。

 ◇ファイアフォックスOSの進撃

 オレンジのキツネが地球を抱くブラウザー(ウェブ閲覧ソフト)「ファイアフォックス」。世に知れた同ソフトの開発元である米非営利法人モジラが作った「ファイアフォックスOS」搭載のスマホが最初に発売されたのは13年7月のこと。それから同OSのスマホの市場は中南米や東欧など新興市場15カ国に拡大。14年は新興国を中心に、12カ国でファイアフォックスOS端末が市場投入される。

 端末を手に取ってみれば、ディスプレーの片隅にあるブラウザーのキツネについつい目が行ってしまう。実際にファイアフォックスOSのスマホを使っているというブラジル人男性は「価格は65ドル程度だが、機能を考えれば安い」と語った。

 スマホOSの世界シェアは、今やアンドロイドが群を抜き、それに米アップルの端末が搭載する「iOS」が追いすがる2強時代。ファイアフォックスOSが第3のOSとして2強に割って入るのか。カギを握るのは、これまた「次の10億人」の心をつかむかどうかと言えそうだ。

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