これまで見てきたウェアラブル情報端末は、ランニングやサイクリングなど日常生活における「お供」的存在だ。しかし、ウエアラブル端末が本当に差し迫って必要とされるのは、書類を持つと手がふさがり、仕事の効率も落ちてしまうような「作業現場」なのかもしれない。富士通はバルセロナで、工場作業時などの装着を想定したゴーグル型とグローブ型のウエアラブル端末を発表した。
ゴーグル型の端末に付いているカメラでは、計器上の表示などを読み取ることができる。ゴーグルの内側に浮かび上がる情報に対し、グローブ型端末を装着する手を左右に振ることで選択したり指示を出したりする仕組みになっている。
パソコンに例えると、「ゴーグルがディスプレーで、グローブがマウス」(担当者)というわけだ。実際に装着してみると、ディスプレーの画面が展示会場の照明のせいか多少見えづらかったが、確かに手のジェスチャーで端末は作動した。
◇ざらざら感を触感
富士通のブースにはこのほか、いつも人だかりができる人気コーナーがあった。そこでは「つるつる感」や「ざらざら感」を、実際に触ることで感じ取れるタッチパネルを搭載したタブレット型端末が展示されていた。
つるつる感は超音波振動によりパネルと指の間に高圧力の空気膜を発生させることで、ざらざら感は低摩擦と高摩擦の組み合わせで表現している。なるほど、パネルに表示されたワニの画像で背中の部分をなぞるとざらざら感が、琴の画像を指の腹でなでれば実際に弦をはじくような凹凸感が得られた。
富士通の松村孝宏ユビキタスビジネス戦略本部長代理は、リアルな触感を表現できるパネルについて、「技術者の提案から出てきたもので、ビジネス化や本質的なニーズをどう見定めるか。ゲームやカタログで活用できるとの見方もある」と語る。商品化はこれからだが、未来を語る場でもある見本市らしい展示と言えそうだ。
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