出産後、2014年5月に職場復帰する予定で、当時住んでいた東京都中野区にも、認可保育園の入園申し込みを済ませた13年12月の中旬。48歳、某メーカー中間管理職の夫が、14年2月1日付の福岡転勤を会社から言い渡され、帰ってきた。
夫は単身赴任することになり、自分は両親の協力を得て仕事を続けるため、同区から両親の家に近い、さいたま市への転居を決めた。
その時点で、同市の認可園の申し込みは締め切られていたが、ぎりぎり12月下旬まで変更申請を受け付けていた。何とか1週間で必要書類をかき集め、中野区から転送する形で、同市への申し込みがかなった。
14年2月10日。同市に転入したちょうどその日、認可園の一次選考の発表が行われた。引っ越し作業の合間、大学受験の合格発表以上の緊張を感じながら、区役所に電話。すると「第1希望から第4希望まで、すべて不承諾です」。役所特有の無機質な声で、「全滅」を告げられた。ちなみに、「保活」の世界では、申し込み通り入園を受け入れることには「承諾」、受け入れないことには「不承諾」という法律用語が使われるらしい。
さいたま市保育課によると、同市内認可園の14年4月入園申込者は、市全体で5642人。うち一次選考で、すべての園を「不承諾」となったのが2155人。実に申込者の4割近くが、どこの園にも入れないという厳しさだ。
同市の場合もまた、「点数制」で選考を行っている。同市の基準では、会社で1日8時間以上、週5日以上のフルタイムで勤務していると、基礎点20に▽週5日以上▽週5日以上かつ1日8時間以上▽居宅外勤務-の3項目の加点計6点が付き、就労に関する指数では最も高い計26点がもらえる。
自分の場合、父母ともにフルタイム勤務で計52点。これに、「育児休業中6点」「祖父母別居8点」が加点され、合計66点だった。同市では、点数が同じ申込者を、「状況別優先順位表」に基づいて選考するのだが、同表での順位は、「育休中」で9位。
「不承諾」の通知を受けて以降、保育園に関するインターネットの掲示板など、いろいろ調べてみた。すると、「66点の育休中で、入園承諾を受けた」と報告しているケースもちらほら、見受けられた。一方、同市幼児政策課が3月の市長定例記者会見で明らかにしたところによると、1次選考で不承諾となった2155人のおおむね半分が66点なのだという。何が、当落を分けたのか。
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