戦後の北朝鮮帰還事業を巡って北朝鮮政府への損害賠償が確定したことに伴い、原告側が31日、北朝鮮資産の差し押さえを横浜地裁に申し立てた。原告側によると、横浜市中区の海上保安資料館にある工作船や遺留品は国が保管しているため、北朝鮮政府の所有権に基づく国への返還請求権を差し押さえるという申し立て内容だ。
帰還事業を巡っては、北朝鮮に渡り過酷な生活を強いられたとして、脱北者ら4人が北朝鮮政府に計4億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁が1月、計8800万円の賠償を命じた。
地裁は事業の違法性を認め、北朝鮮が「地上の楽園」などと虚偽の情報で渡航させ、出国を許さなかった一連の行為を「継続的不法行為」と判断。北朝鮮側は訴訟で答弁書などを提出しなかった。双方が控訴せず、判決は確定している。
原告らは日本から北朝鮮に渡航後、中国を経由して日本に帰国した。