悪質タックル問題 関東学生アメフット連盟による調査結果

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退場後、人目もはばからず涙

悪質タックル問題で関東学生アメリカンフットボール連盟の緊急監督会冒頭に出席後、報道陣の取材に応じる日本大学の森琢ヘッドコーチ=2018年5月24日、東京都世田谷区【時事通信社】

悪質タックル問題で関東学生アメリカンフットボール連盟の緊急監督会冒頭に出席後、報道陣の取材に応じる日本大学の森琢ヘッドコーチ=2018年5月24日、東京都世田谷区【時事通信社】

 2度目の反則行為(ボールを手渡した後のQBへのタックル) 関学大がわずか3プレー攻撃する間にディフェンスの同一選手による2度目の反則があったことを受け、関学大の鳥内秀晃監督はサイドラインから当該選手を指さしながら、退場にすべきだというアピールを行った。レフェリーはイエローフラッグを出すやいなや、サイドラインにいた日大の森コーチに走り寄り、「あの選手ちょっとひどいよ、何とかして」と告げた。森コーチは身振りで「分かりました、すいません」のような反応を示したという。しかし、日大サイドラインではヘッドコーチ格の森氏もディフェンスライン担当コーチの井上氏も、当該選手を交代させることなく、プレーを続行させた。井上コーチはこの時、当該選手を自軍のサイドライン近くまで呼び寄せたが、キャリア(ボールの保持者)に行けと指示するだけで、当該選手をそのままフィールドにとどまらせた。

 3度目の反則行為は、尻もちをついた後、立ち上がった当該選手が関学選手に詰め寄り、小突き合いの中で当該選手が相手のヘルメットを手で殴った。レフェリーはこれを暴力行為として3度目のパーソナルファウルを取り、資格没収(退場)となった。当該選手は実はその時、それほどエキサイトしていなかったということだったが、あの状況で自分が何もしないで受け身の状態でいると、また監督や井上コーチから闘争心がないなどと叱られ、練習から外されかねないので、あえて荒々しく立ち回ったと言っている。

 退場後、サイドラインに戻ってくると、井上コーチが歩み寄り、「今日は退場だが、次の試合があるのだから気にするな。これでお前が成長できればいいじゃないか」という意味のことを告げた。しかし、当該選手は自分がしたことを自分で納得できず、サイドラインの奥のテントの下で人目もはばからず泣いた。これを見た守備チームの何人かは「お前にあんなことをやらせてごめんな」と言いに来た。その中の1人は怒りのあまり、井上コーチに「同じことを自分にもやらせてください」と言ったが、聞き入れられなかった。試合中、守備チームのハドルでリーダー格の選手が「当該選手は監督の言う通りにやったんや」(当該選手があそこまでやったんだから、おれたちももっと気合を入れていこうぜというニュアンス)と檄(げき)を飛ばす声が観客席にまで聞こえていた。観客席にいた複数人がこれを聞いている。

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