アメリカンフットボールの悪質タックル問題で、記者会見する日本大学の内田正人前監督=2018年5月23日、東京都千代田区の日本大学会館【時事通信社】
(4)内田監督は当該選手に「やらなきゃ意味ないよ」と言ったのか。
内田監督は規律委のヒアリングでも記者会見でも一貫して「私からの指示はない」と供述し、この「やらなきゃ意味ないよ」の発言については記者会見で「確かに当該選手が来たが、彼が何を言っているのか正直、分からなかった。3~5メートルの所まで来て、帰っていったのは記憶している。その時、会話はなかった」などと不自然極まりない発言をしている。試合メンバーから外された選手が、やはり自分を試合に出してほしいと監督に直訴する時、監督が聞いておらず、返事ももらっていないのにそのまま帰っていくだろうか。そのようなことはわれわれの経験則から照らし合わせてあり得ない。ここに如実に表れているように、本件に関する内田氏の発言は、自身の関与に関連するものについてはおおよそすべてに信用性がないと規律委は判断する。
また、当該選手の説明と不一致ではないが、最初の反則行為の後、なぜ日大監督・コーチは当該選手をサイドラインに下げなかったのかも疑問点であり、日大側の主張の真偽を検討するに当たり、重要なポイントだ。この点について、内田監督は規律委のヒアリングでも記者会見でも、ボールを見てしまって当該選手のことは見ていなかったと供述している。規律委に対しては、「ちょうどあのプレーの時にインカム(ヘッドホン)を落としてしまって、2回目の反則も含めて見ていないし、コーチらが当該選手の反則について指摘していた声も聞くことができなかった」とまで付け加えた。
ところが、内田監督がパスの行方を追うことなく、視線を当該選手の方に向けてその動きを追っていたことは映像でも確認できる。また、映像では内田監督が落としたインカムを拾うような動作は認められていない。これらの事実から規律委は、当該選手の最初の反則行為を見ていなかったとする内田氏の供述は虚偽であると判断する。ではなぜ、内田監督は、あるいは他のディフェンスコーチたちは最初の反則行為の後、当該選手をサイドラインに下げなかったのか。それは、内田監督が「それでいいんだ。反則だっていいからもっとやってみな」と容認したからに他ならないというものだ。
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