正念場の日本サッカー

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ハリル氏の不満

 会見で浮かび上がったのは、ハリル前監督とサッカー協会のコミュニケーション不足だ。さえない内容の試合が少なくなかった昨秋以降の戦いも、「試合の結果は頭になかった。あくまでW杯本番をにらみ、W杯の戦いが要求してくるものを求めて戦っていた」と説明する。試合結果より、W杯に役立つ選手の発掘や材料の収集に主眼を置いていたのだという。日本を6大会連続のW杯出場に導き、協会の幹部や技術委員会からも具体的な課題の指摘などがないため、自らの考えるスケジュールに基づいてチームの準備を進めていた。

 そこに突然の解任通告。技術委員長を務めていた西野朗現監督からは、「注意した方がいい、ある選手が不満を漏らしている」といった趣旨の話を少しほのめかされた記憶があるというものの、練習やミーティングでは常に一緒にいたにもかかわらず、あまり言葉を交わしたことがないという。「あまり多くを語らない人物だった」というのはハリル氏の西野氏評だ。

 17年8月31日、埼玉で行われたW杯アジア最終予選のオーストラリア戦に2-0で快勝し、6大会連続の本大会出場を決めた。その際、「試合に出場しなかった2人の選手が落胆していた。それを見てとても悲しい思いがした」と前監督。「過去によく試合に出ていた選手」(前監督)だというから、当日のベンチ入りメンバーから推察すると、本田圭佑と香川真司の名前が浮かび上がる。「真実は見つかっていない」とする前監督は具体的な選手名を挙げることはなかったが、「不満を漏らしていた選手」というのが、この2人だった可能性は十分にあるだろう。このあたりとの「コミュニケーション不足」が、監督の解任劇に直結したということだろうか。

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