W杯は、W杯からW杯までの4年間は果たして誰のためにあるのだろう。ファンのため? 観衆のため? 視聴者のため? 選手のため? スポンサーのため? 大会主催者(FIFAや開催国)のため? 出場する各国協会のため?…
まずは選手や現場のためだろう。戦いの主役はあくまでプレーする選手や采配を振るう監督。大多数のファンにとってW杯は4年に一度巡って来るが、選手にとっては次のW杯があるかどうかも分からない。優秀な選手であってもW杯に出られるのは3回程度。その中で自身が旬な時期となると、1回か2回だ。そこで大舞台に立ち、可能な限りいいパフォーマンスを見せたいというのが、選手たちの切なる希望に違いない。
欧州の強豪クラブに所属するような選手なら、W杯に代わるような価値を持つ舞台は他にもある。実質的には世界一のレベルを誇る欧州チャンピオンズリーグ(CL)の大詰めの戦いや各国リーグ戦の優勝争い、名門カップ戦の決勝などは、時にW杯を超える注目を集めることもある。ただ、アジアやアフリカ、北中米などでプレーする選手たちにとって、世界から大きな注目を集める舞台は、W杯をおいて他にはあるまい。
となると、そこでいいパフォーマンスを披露したいと考える選手たちを的確にサポートし、集合体としてのチームの力が可能な限り最大値に近づくよう導き、手助けしてあげるのが指導者や協会役員の務めだ。協会の役員は、あくまで裏方。時にリーダーシップを発揮し、的確な決定や支援でさまざまな成功に導くことがあるにせよ、基本的にはあまり目立つべきではない。一方、選手たちには凝縮された期間に競技人生が懸かっている。役員やスタッフは現役の貴重な時間を預かったことへの責任を重く受け止めた上で、謙虚にサポートする必要がある。現役選手たちにとっては取り戻すことができない4年間。協会幹部の手柄やメンツ、勢力争いなどが優先されることは決して許されない。
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